成長を見せた羽黒、延長13回タイブレークで惜敗<秋季東北大会・県勢レポート>
10月16日(月)、秋田県にてセンバツ出場に直結する高校野球・秋季東北大会が開幕。山形第3代表の羽黒は17日(火)の2回戦で青森山田(青森第1代表)と対戦した。
■立ち直った曽我が青森山田の勢いを止める
青森山田は140キロ台のストレートを持つ2人の投手を擁し、パワフルな打者も揃う優勝候補。戦前では青森山田有利の声が大きかったが、試合は延長タイブレークにもつれる接戦に。攻守に羽黒が想像以上の力を発揮した。なかでも守りでは先発・曽我瑠仁の踏ん張り、攻撃では主将・宮下拓夢を筆頭とする打撃陣の奮闘が光った。
まずは曽我のピッチング。初回はピンチを招くも無失点で切り抜ける。ただ、度胸の良い曽我にしてはらしくなく、慎重すぎるほどコーナーを突いてボール先行のピッチングになり、変化球も多めなのが気になった。すると2回裏、青森山田打線に長短打を浴びて3点を失い、3回裏には相手の5番・蛯名翔人にレフトポール直撃の本塁打を浴びる。これで4失点でスコアは1対4と青森山田のリードが広がった。
だが、ここから曽我は開き直ったかのように、強気のピッチングをし始める。
青森山田の主軸にも臆せずストレートを内外に投げ込み、変化球も効果的に使い始め、青森山田・兜森崇朗監督が「曽我君のストレートの勢いと強気の攻めに、ウチの打者が気後れしまった」と試合後に語ったように4回以降は無失点ピッチングを続ける。攻めの姿勢もさることながら、4回以降は制球もテンポも良く、ようやく本来の曽我らしいピッチングになってきたようだった。

4失点後、ストレートを軸にピッチングを立て直した曽我。
となると、ポイントは交代期。曽我は山形県大会では5イニング、あるいは80球前後で交代するのが常だった。5回裏を終えて、そのリミットに達する。羽黒は5回表に2点を奪って3対4と1点差に迫っていた。立ち直ってからの曽我は、まだ捉えられているようには見えない。果たしていつも通り交代か、続投か——。
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