ヤマガタ野球通信

準決勝展望02/酒田南VS山形城北 〜高校野球・春季山形県大会〜

■強みの異なるチームの対戦

準決勝の第二試合は打力のある山形城北と接戦をものにしてきた酒田南の対決。今大会に限れば強みが異なるチーム同士の対決だけに、展開が読めず、すなわち楽しみな一戦である。

打線で分があるのは山形城北だ。4番に座る小野村駆流は日大山形の遠藤海星、鶴岡東の櫻井椿稀らと並ぶ県トップクラスの強打者。今大会も10打数6安打1本塁打と当たっている。準々決勝の山形学院戦では逆方向へもフェンス際まで飛ばす二塁打を放った。シェアな打撃の玉虫輝來、パワーのある吉川友貴と小野村の前後も実力者で固めている。一番の辻快晴も好打者で、下位の遠藤大生もランニング本塁打を放つなど意外性を発揮。酒田南も黒山与力、岡田冠太、五十嵐海維の中軸には力があるが、山形城北と比較すると下位がやや弱い。総合的な攻撃力は山形城北がリードしているだろうか。

ただ、山形城北の泣き所は投手力。エース左腕の玉虫を筆頭に佐藤充樹、遠藤らは奮闘しているが球威、制球ともに物足りない。主砲・小野村もマウンドに登り力のある速球を投じるが安定感に不安が残る。ブロック大会で成長のあとを見せていた2年生右腕・草島海斗に期待したいが初戦の2回戦以降、登板がない。準決勝でマウンドに登るかが気になるところだ。

一方、今大会、投手陣に好材料が増えたのが酒田南だ。

(残り 861文字/全文: 1417文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ