『東京流氷~COOL IT DOWN』 またぞろテレビ屋のどうしようもない思いつきか! 東京オリンピックに合わせて、流氷で東京を冷やす実証実験番組を作ろう
『東京流氷~COOL IT DOWN』
監督・企画 角谷公英
出演 花江夏樹、石川由依
「2020年の東京でオリンピックが開催されることが決まったが、地球温暖化の影響で年々上昇する東京の気温に、競技の実施そのものを危ぶむ声も出ていた。そんな中、北海道・網走沖に毎年漂着する大量の流氷や、富山の豪雪地帯に降る雪を活用し、都市部を冷やすことができないかという「流氷と雪の運搬計画」が密かに進行していた」
えーそんな話知らないんだけどなにそれ!?と思ったら、本作の企画・監督をつとめる共同テレビの角谷公英が登場し
「いやー真夏の東京にいきなり流氷があらわれたら海外から来たお客はびっくりすると思ってね(笑)。これが本当のオ・モ・テ・ナ・シ。で、その様子を撮ればおもしろい番組になる」
またぞろテレビ屋のどうしようもない思いつきか! 「めざましテレビ」のディレクターである角谷が、いかにもフジテレビらしい浅薄な思いつきでたてた企画が迷走に迷走をかさねた結果、いわば損切りとしてこの映画が作られたということらしい。そういうわけで。
2020年3月。
「ぼくは流氷! ぼくたちはいつも邪魔者扱いされてるんだ」
へ? なんと本作、流氷が声優(花江夏樹)の声で喋るのである。さらに富山県の積雪(石川由依)も「東京五輪、冷やしてやろうじゃん!」と雪や氷の心情を語りまくる。どういうつもりなのかさっぱりわからないが……というわけで網走沖で漁船の協力をとりつけて流氷を捕獲、100トンの流氷を冷凍倉庫に入れて夏まで保管することになる。富山の雪についても同様。
(残り 1286文字/全文: 2017文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ