【名古屋D】中東泰斗選手が”代名詞”の「ダンクシュート」で社会貢献。特別支援学級の生徒と交流&里親会へ寄贈品を贈呈
6月28日、名古屋市中川区の助光中学校特別支援学級の生徒8名が「SDGs企業訪問」の一環として、名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(以下、名古屋D)を訪れた。中東泰斗選手が特別講師を務め、アカデミーコーチと一緒に生徒の質問に答えたり、バスケットボールをしたりして交流した。
今回の訪問は、特別支援学級の大矢ひろみ教諭の手紙をきっかけに実現した。一人の生徒が将来の夢に「バスケ選手」と書いたの見て、名古屋Dに相談を持ちかけたのだ。小学校5年生からバスケを始めたこの男子生徒は、バスケ部には所属せず、公園などで一人で練習をしているそうだ。
「こうしてプロの選手と触れ合うことで、障害を理由に夢をあきめるのではなく、『名古屋Dの選手のように一生懸命頑張ろう』と前向きな気持ちを持てるようになると思います。それを今後の自分の宝にして生きていってほしいと願っています」(大矢先生)
中東選手と小谷大貴通訳補佐兼スキルコーチへの「質問タイム」では、生徒の手が次々と挙がった。名古屋DがどのようなSDGsの取り組みを行っているのか、どんな選手が所属しているのかなど、事前に10時間以上かけて勉強し、質問を考えてきたという。
「中東選手については、出身地から好きなキャラクターまで全部丸暗記するくらい勉強しましたし、他の選手に関しても『もしすれ違った時に名前が言えないと失礼だから』と、全選手のお名前と背番号を授業の合間の休み時間などを利用して覚えていました」(大矢先生)
質問タイムの後は、中東選手と一緒にバスケットボールを楽しんだ。ボールハンドリングやシュートなど30分弱練習し、最後は中東選手がダンクを披露。「かっこいい!」と歓声が上がった。
参加した生徒は、「中東選手にいつもどんな練習をしているか聞くことができてよかったです。一番嬉しかったのは、ダンクを見られたこと。僕もダンクをしてみたい」とバスケへの情熱を一層高めていた。
生徒たちの感想を聞いた中東選手は、「ダンクを喜んでもらえてよかったです。みんなすごく楽しそうにバスケをしていましたね。僕たちプロスポーツ選手は夢を与える仕事なので、子どもたちに夢を与えることができたのなら嬉しい」と笑顔を見せた。
「ダンクシュート」の成功数に応じて、里親会へ寄付
中東選手は以前から、子どもたちの支援活動に積極的に関わってきた。この日も助光中学校生の企業訪問に続き、中東選手プロデュース「ダンクでLinC!」プロジェクトの寄贈式が行われた。
この企画は、名古屋市内の児童養護施設へバスケットゴールとボールの寄贈に訪れた中東選手が、「僕自身も子を持つ父親なので、子どもたちのために何かできることはないか」とクラブに申し出たことからスタートした。
名古屋Dのオフィシャルパートナーである「株式会社LinC」の協力のもと、シーズン中に成功したダンクシュートの本数分のバッシュをチャリティオークションし、落札価格の全額を「NPO法人名古屋市こどもピース」へ寄付する。
「ドルフィンズスマイル」担当の 須賀綾乃さんは、「児童養護施設に訪問した後、中東選手から『子どもたちの力になりたい』と相談を受けました。ドルフィンズスマイルとして活動するのであれば、ドルファミの皆さんに喜んでいただける形で行いたい。ダンクは中東選手の代名詞でもありますし、試合でダンクが決まると盛り上がるので、このような企画にしました」と説明する。
中東選手は「2023-24シーズンは1回しかダンクができませんでしたが、少しでも自分にできることを少しでもやりたいと考えていたので、今回このように実現できたことは嬉しいです。これからもこのプロジェクトを続けていきたいと思っています。来シーズンはもっと多くダンクを決められるよう頑張りたい」と意気込みを語った。