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“FEインテンシティ”を遂行し“名古屋ダービー”に勝利【2024-25シーズン 第1節】

60分の1試合に過ぎない。

とはいえ、開幕戦の結果がチームにもたらす勢いや心理的な影響は小さくない。特に、外国籍選手のケガや入れ替わりがあり「むっちゃ大変やった」(川辺泰三HC)オフシーズンを過ごしたファイティングイーグルス名古屋(以下、FE名古屋)にとっては、喜びも安堵感もひとしおだろう。

10月5日、稲永スポーツセンターで行われた名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(以下、名古屋D)との開幕戦。FE名古屋は第1Qで作った二桁リードを守り切り、79-69で勝利した。

 

狙い通りのゲームプランを遂行して主導権を握る

 

出だしが試合の流れを作った。

「ドルフィンズさんは人全員がリバウンドをしっかりと取りに来る。あとはトランジションと3Pシュートのチーム。どれだけトランジションやオープン3Pシュートを抑えるのか。(3Pシュートを)打たせるなら誰に打たせるのか」

川辺HCの言葉通り、FE名古屋は名古屋Dの武器であるリバウンド、トランジション、3Pシュートを抑えるという狙い通りのゲームプランで試合を進めた。

最初の攻撃、ショーン・オマラが2回連続でオフェンスリバウンドを奪って先制点を挙げる。名古屋Dに立て続けにファストブレイクを浴びるが、FE名古屋はハリーバックや強度の高いディフェンスでシュートを落とさせ、ディフェンスリバウンドから佐土原遼がファストブレイクで加点して6-と先手を取る。

その後もFE名古屋は、ハードなディフェンスを継続。並里成の素早いボールプッシュとオマラのインサイドを起点にしたオフェンスから3Pシュートを沈めて効率よく得点を奪っていった。名古屋Dはディフェンスを変化させて揺さぶりをかけるも、FE名古屋は慌てることなくフリーの選手を作り出しては高確率に得点を重ね、43-30で前半を終えた。

  

ベテランPGがもたらしたインテンシティと最後まで勝ちにこだわる姿勢

 

後半は齋藤拓実を中心に得点を重ねた名古屋Dに何度も一桁点差に追い上げられたが、その度に並里が流れを引き戻した。要所で3Pシュートやフローターを決めて名古屋Dの反撃を断ち切っただけでなく、リバウンドやルーズボールに飛び込んでチームを鼓舞。最終Qの1点差に迫られた場面でも3Pシュートを決める勝負強さを見せつけてチームを勝利に導いた。 

川辺HCは「ゲームプラン通りに選手たちが頑張ってくれたことも勝因の一つですが、それは“FEインテンシティ”の上にあるもの。そのFEインテンシティをコートで一番表現してくれたのが並里だった」とベテランPGを手放しで絶賛した。

FEインテンシティとは「ボールマンプレッシャー、コンタクトとトーク、リバウンドとルーズボールにダイブする」ことだという。

「並里は小さいながらも身体を張ってリバウンドを取ったり、ルーズボールに対して床にダイブする姿を見せてくれている。

本当に頼れる選手で、コートの中でリーダーシップを発揮して、並里という選手がいることで他の選手も安心できる。

それに加えて、人一倍負けず嫌い。天皇杯のシーホース三河戦は並里の劇的なブザービーターで勝利しましたが、その前にも3Pシュートを決めていますし、ルーズボールにも2回飛び込んでいるんですよ。そういう負けず嫌いなところ、最後まで勝つんだという背中を練習から見せてくれることは、若い選手が多いチームの中で非常に大きい」(川辺HC  

並里も「ハッスルプレーは本当に勝ちにつながる大事な部分なので、そういう姿をチームに見せていきたい」と話す。

開幕戦の勝利について、並里は「チームとしての第一ステップ。いいスタートが切れた」と表情を緩めた。「全員が毎日の練習で真剣にバスケットボールに向き合ってきた。愛知セントラルカップ、天皇杯、今日の開幕戦と、本当に毎日成長し続けている。だから、『自分たちを信じよう』『自信を持ってやろう』と今日一日言い続けていました。接戦になりましたが、自分たちがやってきたことをそのままやることだけを大事にしました」。

天皇杯、開幕戦と「全員がひとつの方向を向いてやり切ることで勝ち切れるという成功体験を積み重ねることでチームがポジティブに回っている」と川辺HC。このまま一気に上昇気流に乗れるかは、Game2の勝利にかかっている。

 

© FE NAGOYA

 

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