愛知野球通信+

名古屋商科大 赤松幸輔監督にお話を伺いました。

先日オープン戦にお邪魔した際に、名古屋商科大の赤松幸輔監督に取材をいたしました。
元オリックスの育成選手としてプレー。2023年から母校の監督に就任。今年2年目となります。
監督になった経緯、昨年からの振り返り、NPBでの経験、OBの茶野篤政選手(オリックス)のこと、期待の選手等を伺っていきました。

※プロフィール

赤松 幸輔(あかまつ・こうすけ)監督

1992年6月生まれ。愛媛県宇和島市出身。瀬戸内高校から名古屋商科大に進学。2年生秋に指名打者でベストナインを受賞。3年生秋にチームは1部から2部に降格。4年生シーズンは2部で過ごすことに。
大学卒業後は香川オリーブガイナーズに入団。その年の秋、2015年にオリックスから育成ドラフト2位で指名され入団。2年間NPBの舞台で奮闘するも支配下への昇格はならず2017年秋に戦力外通告を受ける。
その後福島ホープスへ選手兼コーチで入団。1年後現役を引退し、名商大のコーチに就任。2023年から監督へ。

〇低迷続く中、監督就任して1年

名商大は2013年までは1部が常連でした。しかし2013年秋に2部に降格すると、そこからは低迷期に入ってしまい一度も1部復帰がかなわぬままここまできてしまう形に。2部での優勝も2017年の秋が最後で、そこから徐々に2部でも成績が下降。3部との入替戦を回避するのがやっとというシーズンも経験する状況となっています。

赤松監督はそんな中、2019年にコーチとして母校へ。前監督を支えながら指導にあたり、2023年に監督になってほしいと打診を受けます。時間はかかると覚悟をした上で監督を引き受けることに。

「ここ数年は正直ぬるい環境となっていたと思います。そこから間違いなく厳しくはなったと思う。もちろん理不尽な厳しさとかではなく、大学野球をやる上での厳しさではあるのですが」。

「やるからには優勝して1部復帰を目指す。勝てるという意識付けをしていっている段階です。徐々に変わってきている実感もありますが、昨年の春が終わった段階で3年生を中心に35人ほど退部しました。ただ、そこからは現在に至るまで誰も辞めていない。昨年の秋は、最後まで残ってくれた4年生6人の奮闘もあって、久々に6勝4敗で3位タイという成績を残せました。選手たちもリーグ戦を通してやれるという実感を得られたと思う」と手ごたえを口にされます。

監督として気をつけていることを伺うと「とにかく顔を見るようにしています。顔を見ていると状態が良くなかったり、悩んでいることが見えてくるので。やばいと思った時は明るく声をかける等ケアをするようにしています。大学生なので野球だけをやるわけではない。学生生活を含めて充実できるようにとにかく顔を見て、選手たちの状況を把握するように努めています」とのこと。

「コーチとして来てもらった吉田真人さんは自分の2つ上の先輩。中村順司元監督のもと、強かった時代を経験している方。1部が当たり前だったころの意識を今の選手たちに植え付けてほしいと思っています。当時は上でやる選手も多かったですし、NPBや社会人で野球を続けるのが当たり前でした。今はそういう選手がほとんどいない。名商大で野球は終わり、ではなく踏み台にして上に行く選手が増えてほしい」と赤松監督は語ります。

〇NPBの経験

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