Bをかたーる首都圏版。ミムラユウスケWEBマガジン

ジェッツとキングスのBリーグファイナルズを楽しむVol.1 今季初対戦となった天皇杯決勝の両チーム選手とHCのコメントで振り返り

千葉ジェッツと琉球ゴールデンキングスの対戦に決まった、2022-23シーズンのBリーグのファイナルズ。

両チームは、今シーズンの公式戦で計3回対戦している。そこで5月27日からのファイナルズに合わせて、今日(5月24日)から試合前日(5月26日)までの3日間にわけて、両チームの対戦時のHCのコメントを軸に、選手たちのコメントとともに振り返っていく。

 

今回は、312日に行なわれた今シーズン1回目の対戦となった天皇杯決勝の試合後のコメントの一部とスタッツを紹介!

 スコア詳細はこちら

 

<琉球の記者会見登壇者:桶谷HC、岸本、今村

 

――優勝するために足りなかったものは?

 

桶谷HC

「一つひとつのポゼッションを千葉さんのほうは大事にしてプレーされていました。『ここだ!』という時に、決めきる力や守る力というのは、自分たちよりも秀でていたのかなと思うので。そこは率直に、受け止めないといけないかなと思います。

 

ただ、ここ(準優勝チームの記者会見)にきたチームは1つしかないですし、天皇杯の決勝戦で負けたという経験をしているのは自分たちしかいないので。それを活かすか、殺すかというのは、自分たち次第だと思っているので。これからまた、シーズンが続きますので、僕たちが(BリーグのCSで)優勝に値するチームになっていけるようにしていきたいなと思います」

 

今村

「桶谷HCも言いましたけど、1ポセッションの大切さと言うのをコートで表現していたのが千葉さんです。どんなことがあってもヘッズダウンせず(*頭を下げず)、40分間、自分たちのやるべきことを突き通した結果が、こういう結果となってしまっているので。そこのタフさを僕たちが身に付けない限りは、レギュラーシーズンもそうですし、CSの優勝はありえないと思っているので。何回も『(悔しい敗戦を)良い経験にしないといけない』と言っているので、歯がゆいですけど、これはしっかり自分たちの経験にしないといけないなと思います」

 

岸本

「プレー的なところと言うよりも、僕個人としては、場数を踏んでいる数が違うなという感覚があって。勝負どころでシュートを決めきる力もそうですし、自分たちがボールを取れそうで取れなくて、相手にボールが渡って、それが結果的にスコアにつながるという……。戦術などでは説明できない部分が、試合の中で結構よく起きていて。それが、こういう場所で何度も戦っているチームとの差なのかなと思っています」

 

――千葉で最多得点を記録したのは、20得点の原選手でしたが、彼の活躍は想定以上だった?

 

桶谷HC

「原くんは今シーズン調子が良いと言うのはわかっていたんですけど、ゲームをドミネート(*支配)しているというか、今日は彼がゲームを作っていたかなと思うので。もちろん富樫くんも(警戒するべき相手として)いたんですけど、原くんのところで活躍されたのは(相手に)アドバンテージをとられたところかなと思います」

 

桶谷HCにとっても、岸本選手にとっても、今日の会場の有明コロシアムはbjリーグ時代に優勝を味わった特別な会場だと思いますが?

 

桶谷HC

「最初に『すごく懐かしいな』と思いましたし、ここでバスケットボールをできるのは本当に幸せだなと思っていて。昨日は3.11ということもあって、そういった中で、自分たちがバスケットボールをできるというのは……。自分たちがプレーしている存在意義と言うのを、やっぱり……ポジティブな部分でエネルギーに変えて出していきたいと思いました。

 

逆に、試合に入ると、そういうことよりも目の前の一瞬、一瞬、どんどん状況が変わっていくので。その作業に追われてしまったんですけど。優勝はできなかったですけど、この有明に戻ってこられて本当に良かったなと思いますし。これから、また、自分たちがバスケットボールをやる中で、沖縄のみなさんに、キングスファンやバスケットファンのみなさんに、自分たちの存在を示せる戦いをしていきたいなと思います」

 

岸本

「今日会場入りした時には懐かしいという気持ちは、正直あまりなくて。割と初めての気持ちに近い感覚で会場入りして、僕自身もすごく高揚していました。今日は試合自体には負けてしまいましたが、試合の雰囲気としては、バスケットボール以上のものを、心にくるようなものを届けられるような試合にはなったと思うので。何よりも、それを今日来てくれた両チームのファンの方が、作り上げたと思うので。僕たちはそれに応えられるよう、プロバスケットボールとしての意義も、しっかりと待ち合わせて戦っていきたいと思います」

 

 

<千葉の記者会見登壇者:パトリックHC、富樫、原、佐藤、ムーニー

 

――4度目の優勝についての感想と勝敗を分けたポイントについては?

 

パトリックHC

「このチームを本当に誇りに思っています。怪我が多い中で、次に出てくる選手がステップアップしていて。(荒尾)岳がクーリーとダーラム相手に(良い)ディフェンスをして、(西村)文男……『ビッグゲーム・フミオ』は3本のスリーポイントを大事なところで入れて。(ケガで欠場した)颯太とギャビン(*大倉とエドワーズ)がいなければ、絶対にここまでは来れなかったので。今日出場した選手ではなくて、全員に対して、I’m proud(*誇り)に思っています」

 

富樫

4回目の優勝と言うことで、本当に、素直に嬉しいです。この数年、天皇杯のタイトルとは少し遠ざかってしまっていたので、今年はまず1つ目の天皇杯のタイトルをしっかり取りに行くという、チームとしての強い意志があったので、すごく嬉しいです。僕たちは、地区優勝とBリーグの優勝と(天皇杯の)三冠を目標にしているので、満足せずにやっていきたいなと思います」

 

「チームとしては4回目なんですけど、僕自身、過去3回の優勝では、あまり貢献しなかったというか、決勝で出なかったりもして…。嬉しい反面、個人的には悔しい思いをしてきて。こうやって、ちゃんとスタメンで出て試合に貢献できて優勝したのは、本当に、どの優勝よりも嬉しいです。あと荒尾選手がああやって、体を張って、活躍して優勝したのも、個人的には嬉しいです」

 

佐藤

「ギャビン選手が欠場ということで、いつも通りの千葉ジェッツのプレーができるか不安だった人もいたと思うんですけど、逆に、抜けた穴をみんなで埋めて、より、アグレッシブなディフェンスだったりとか、機動力を生かしたバスケットボールができたんじゃないかなと思いますし。僕はジェッツに来て2回目のタイトルになるんですけど、本当に、感無量とゆうか、この喜びに勝るものはないなと改めて思いました」

 

ムーニー

「本当に、良い、大きな勝ちだったなと思いますし。優勝したチームの一員になれた事は本当に嬉しいことです。チームとしてもこの勝利を与えることができて、本当に良かったと思っています」

 

 

――優勝できた要因は?

 

パトリックHC

「ダブルチーム(のディフェンスが)、前半は上手くいった時もあった。1番大事なところで、クーリーにダブルチームをしたときに、ダーラムにダブルチームをしたときに、ユウキと原がウィークサイド(*直前までボールがあったのとは逆のサイド)でスティールをして、そこで、相手はちょっとチャンスを逃したので。選手たち、コーチたちも、練習中にも素直にディスカッションして、何が1番良いのかと言うことで、選手たちがこれでやろうということを言って、結局、試合では効きましたと思います」

 

富樫

「全体的にオフェンスもディフェンスも良かったかなと思いますし、しっかり準備してきたものを遂行できたなと思います。チーム全員で点数が、20点位取った選手が3人。チームとして、オフェンスもディフェンスもともに素晴らしい出来だったかなと思います」

 

「オフェンスもディフェンスもすごく良かったです。ギャビンなしで臨むということでチーム全員でクーリー選手だったり、本当に強力なインサイドのいる琉球さんを相手に(しっかりやるようにと)コーチからもずっと言われていて。リバウンドではクーリー選手のところを、2人で挟んで飛ばせないようにしたりとか、そういうのが上手くいって、攻撃やディフェンスも上手くいって、勝つことができたと思います」

 

佐藤

「原さんも言ったんですけど、高さでミスマッチが生まれるなかで、試合の中でそれぞれがコミュニケーションをとって、クーリーだったりでかい選手の対応をできたと思うので。チームディフェンスの良さです。オフェンスでは、みんながよくスペーシングを見て、それぞれの役割を徹底できたんじゃないかなと思います」

 

ムーニー

「スリーポイントについては、本当に、全員が自信を持って打てています。また、千葉のスタイルの中でもボールが回った中で決めきることができて、本当に良かったなと思います。何よりも大きな勝因としては、ディフェンスかなと思います。みんなで、エネルギーだったり、フィジカルを持ち出して、琉球というすごく強いチームに対してもそれを遂行することができて。リバウンドでも、みんなで取りに行ったり。クーリーだったり、ダーラムだったり、ダンカンに対しても、フィジカルに戦って、勝ちきることができたのかなと思っています」

 

天皇杯決勝のスタッツはこちら

この試合のスタッツ速報版の読み方は記事末の(*)をどうぞ。速報版であるため、Bリーグ公式HPに載る最終版と異なる場合がありますのであらかじめご了承ください。

「Bをかたーる首都圏版」も当面は「無料」で濃く!熱く!発信していきますが、将来的には「タグマ!」の他のWEBマガジン同様に有料化を目指しています。そうでもしないと、残念ながら僕がバスケ取材から撤退しないといけないところまできているからです。詳しくはこちらをどうぞ。

現在、もろもろの規約によって実現できないWEBマガジンの有料化を色々な方に認めてもらうために奮闘中です。記事が面白ければ「いいね!」やSNSでの投稿をお願いします! 記事の更新を知りたい@yusukeMimuraか@b_mimuraのフォローをどうぞ。

最後まで目を通していただき、誠にありがとうございました!

 

*スタッツの読み方*

縦の軸:「1Q」は1Qだけのスタッツ、「2Q」は2Qだけのスタッツです。

「HT」というのはHT突入時の総スタッツ。「3Qまで」は3Q終了時のスタッツ、「最終」は試合終了時のスタッツです。

横の軸:左から2Pシュートの成功数、試投数、成功率。3Pシュートの成功数、試投数、成功率。FT(フリースロー)成功数、試投数、成功率。

「OR」は「オフェンスリバウンド数」、「R」は「トータルのリバウンド数」。「AT」は「アシスト数」。「TOV」は「ターンオーバー数」。「ST」は「スティール」数。「BS」は「ブロックショット」数。

数字に黄色い背景がかかっているもの:通常と比べて多かったり、高かったりするもの。

赤い字で書かれているもの:通常と比べて少なかったり、低かったりするもの。

太字で書かれているもの:上記2種類のうち、著しい値のとき。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ