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【コラム】伊藤達哉「負傷離脱」の影響を考える 11人ロスターのキングス

 Bリーグ西地区の琉球ゴールデンキングスは12日、今シーズン新加入したPG伊藤達哉が右肘内側側副靱帯損傷により全治2~3カ月と診断されたことを発表した。

 伊藤が負傷したのは5日にあった三遠ネオフェニックスとの開幕戦。第4Q途中に右サイドをドリブルで駆け上がった際、プレッシャーを掛けられてバランスを崩し、相手ベンチに突っ込んで右腕を抑えながらうずくまり、そのままコートを後にしていた。キングスでの公式戦デビューとなったこの試合での出場は、わずか8分55秒にとどまった。

 昨シーズンまで3季所属した名古屋ダイヤモンドドルフィンズではロールプレーヤー的な役回りが増え、もともとの持ち味だったスコアへの積極性が影を潜めていた伊藤。「自分を取り戻す」という強い決意でキングスに移籍しただけに、残酷な診断結果となった。

 伊藤不在のキングスは6日の三遠戦を82ー74、12日の越谷アルファーズ戦を87ー65で2連勝しているものの、2番手ガードの離脱は当然ダメージが大きい。例年に比べて少ない11人というロスターで今季に挑んでいるキングスにとっては、最も避けたい状況に早速直面した形だ。

 影響を考える。

(文・長嶺真輝)

目次

◎“弱点”を補う存在だった伊藤

◎最も懸念される「負の連鎖」 EASLは9人に…

◎「2人」にとっては経験を積み上げる機会に

◎補強はあり得るのか…

 

“弱点”を補う存在だった伊藤

 相手にへばり付くような激しいディフェンスを武器としている伊藤だが、キングスの日本人選手はいずれも個々のディフェンス力が高いため、離脱による影響はオフェンス面の方が大きいように思う。

 昨シーズンまで岸本隆一以外の選手によるボール運びが不安定で、弱点の一つとなっていたキングス。ハンドリングが安定している“純正”ポイントガードの伊藤の加入は、効果的な補強だった。実際、プレシーズンから岸本隆一のバックアップガードとしてセカンドユニットを率い、ボール運びに不安を感じさせる場面はほぼ皆無だった

 伊藤が不在の中、岸本以外でボール運びの役割を担っているのは主に荒川颯とヴィック・ローだ。

 荒川は昨シーズン途中からボール運びを担うことが増えたが、まだ経験不足の感は否めない。ローもある程度のレベルの相手であれば問題はないが、開幕から3試合で1試合平均のターンオーバー数が3.0と多くなっており、負傷空けでまだ試合勘を取り戻している段階にある。

 高い位置からスクリーンを掛けてプレッシャーリリースを早くしたり、素早くボールプッシュしたりすることも念頭に入れ、ボール運びでオフェンスが停滞する事態に陥ることは避けたいところだ。

最も懸念される「負の連鎖」 EASLは9人に…

 今シーズンは例年より少ない11人というロスターで臨んでいるキングスにとって、怪我人が出ることで最も懸念されるのは「負の連鎖」である。桶谷大HCも開幕前から「1人が怪我したら他の選手に負担がかかって、また別の選手も怪我をするリスクがある」と話し、コンディション管理を最重要事項に挙げていた。

 「負担の増加」という意味では、早速伊藤離脱の影響が見て取れる。

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