海外のサーバーであってもわいせつ動画の配信は違法-毛から世界を見る 19- (松沢呉一) -2,824文字-
「日米ライブチャット比較-毛から世界を見る 18」の続きです。
改正された刑法175条
前回、日本でCAM4のようなサイトができにくい理由を三点挙げました。第二点目の理由は法律です。これについてはなお理解していない人たちが多いかと思います。刑法175条を読みましょう。
わかっていてそういうことを言っているのだと思いますが、チャットの運営側は出演者たちに対して「海外のサーバーを通しているので、きわどいことをやっても日本の法律には触れない」と今も説明していることがあるようです。
それは昔の話。平成23年に法改正がなされていて、日本から海外のサーバーにわいせつ動画を送信した段階で法に触れます。
(わいせつ物頒布等)
第百七十五条わいせつな文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、二年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は懲役及び罰金を併科する。電気通信の送信によりわいせつな電磁的記録その他の記録を頒布した者も、同様とする。
2 有償で頒布する目的で、前項の物を所持し、又は同項の電磁的記録を保管した者も、同項と同様とする。
第2項は出演者には関係がなさそうですが、第1項の「電気通信の送信によりわいせつな電磁的記録その他の記録を頒布した者」に出演者もひっかかろうかと思います。少なくともそのようなことをしている業者の幇助をしたとされるでしょうから、性器までは見せない方が無難です。
※無難なSSを出しておきました。CAM4でも顔を出さない人、脱がない人もいます。その時に面白いのは、性器は出しても、乳は見せない人がいることです。最後は見せるとしても、性器を先に出す人はメチャ多い。これには理由があると思っています。詳しくはもっと先でやります。
なぜこんな小手先の改正に留めるのか
この改正がなされたのは、日本の業者が海外のサーバーを利用してわいせつ物の頒布をする抜け道を防ぐためであって、一個人がCAM4のような海外のライブチャットに出て性器を露出することまでを想定はしていないでしょうけど、法律上はそれも違法となり得るだろうと思います。
※エロ画像が出てきますので、18歳以上の方のみ先にお進みください。
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