フェイスシールドの新製品案内—マスクよりもフェイスシールド[9]-(松沢呉一)
「いよいよフェイスシールド・スポーツの幕開け—マスクよりもフェイスシールド[8]」の続きです。
愛媛のフェイスシールド
さまざまなタイプのフェイスシールドがその後も発売されていまして、責任上(なんの責任かわからん)、紹介しておきます。
これは今までになかったタイプです。
2020年7月17日付「愛媛新聞」
両サイドも上部も下部もガードされています。女王様の唾液が上部から落ちてきても大丈夫です。
それでも顔の凸凹がありますから、完全に密閉まではされず、息苦しいってことはなさそうです。ただし、マスク併用タイプのため、マスクをした上にこのフェイスシールドとなると、どうしたって息苦しく蒸し暑くなります。
蒸し暑いのが苦手な私には向きませんし、顔の前に箱がついているみたいな印象も、オシャレにうるさい私には向きません。あと、エッジの部分が額に当たってお肌に悪そうです。
印刷会社のフェイスシールド
シールドをどこでどう固定するかに腕の見せ所があるわけですが、以下もマスク装着タイプ。
これは板橋区にあるプロネートという印刷会社のフェイスシールドで、これまでにアクリル等への印刷を手がけてきたのだろうと思います。ここは他にもいろんなタイプを出しています。
前にも書いたように、フェイスシールドは製造機器があれば、さほど開発費や製作費がかからないので、すでに設備がある企業にとっては狙いどころです。マスクの安い物は中国製が席巻してますし、質の高いマスクは国際基準を満たす必要があり(中国のように基準を無視して売りつけない限り)、マスク製造の団体もあるので、新規参入の余地はあまりないでしょうが、こっちはまだいけそう。
コクヨのフェイスシールド
事務用品メーカーはクリアファイルの生産ラインを転用できますから、複数のメーカーがすでに参入しています。
まずはコクヨ。
この商品は「医療用ではありません」と書かれています。なんでじゃろ。エアロゾル化したウイルスは防げないですが、どうせ医療現場では医療用マスクをしますから、目を防げればいいはずで、あえて医療用ではないとする意味がわからん。
右のタイプはマスク装着型なので、顔や表情を見せたい接客業にも向かないですが、マスク慣れしているので、フェイスシールドだけでは不安とか、寂しいという人もいるんですかね。
また、マスク装着型は安くできます。右は10枚入りで900円、1枚90円ですよ。アルコールで拭けば繰り返し使えます。擦り傷がついて透明度は落ちていくでしょうが、大事に使えば、小学校入学の時に親から買ってもらったフェイスシールドをつけて成人式にも出られます。
コクヨはシールド部分にPET(ポリエチレンテレフタレート)を使用。透明度が売りです。
PLUSのフェイスシールド
以下はPLUS。
どちらもヘッドバンドタイプ。
PLUSも売りはシールドの透明度です。こちらはPP(ポリプロピレン)を採用。PPとPETとどっちが透明度があるのかわからんですけど、現行のものでも透明度が低いって実感はなく、つけていることを忘れます。しかし、コクヨやPLUSに透明度が高いと言われると、そんな気はします。
9月1日発売の「かんたん装着」タイプで「いいな」と思ったのは右端の写真にあるように可動式であることです。
フェイスシールドをしながらお茶を飲んだり、買い食いをしたりする場合、シールドを上げなければならず、片手で押さえるか、頭の上部にずらす必要があります。マスク装着型だといったん外すことになるんだろうと思うのですが、可動式なら楽です。
8月1日発売のフェイスシールドは下部が長めなので、ベッドの脇に立っている時に患者が下からゲホゲホやっても安心です。ただし、こちらは可動式ではないので、病院の廊下に落ちている10円玉を拾う時に邪魔かもしれない。
8月1日発売のものは単価100円、9月1日発売のものは単価290円。私は可動式をプッシュしたい。
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