仁藤夢乃は売防法を曲解して拡散するのを直ちにやめろ!!—仁藤夢乃の発言は信用できない[2]-(松沢呉一)
「渋谷の「JKリフレ」店の摘発についての不正確極まりない解説とデタラメな結論—仁藤夢乃の発言は信用できない[1]」の続きです。
ひどすぎて読む気にならない仁藤夢乃のツイートを読む苦行
前回を読んでいただければ、仁藤夢乃はまるで法を理解しておらず、現実に何が起きているのかも見極める気がないことがおわかりになろうかと思います。彼女は自分の理想に社会を近づけたい。そのために、現実を冷静に見る気はない。法律を正しく理解する気もない。むしろそれをやると、現実や法を思い通りに捻じ曲げて、自分の理想に従属させられなくなってしまいます。こんな人間の掲げる理想は裏付けのない虚構でしかない。
そのことを今回も確認していきます。
7月23日のツイート。
この連載タイトルからしてひどすぎて読む気になれなかったのですが、やっぱりひどかった。買春を持ちかけているのは男たちなのに、売春防止法の「勧誘罪」は女性にしか適用されない女性差別的な法律になっている。それが問題。被害者の女性を犯罪者扱いして買春者や斡旋業者や管理売春させている店、性… pic.twitter.com/OIYdXi2bRf
— 仁藤夢乃 Yumeno Nito (@colabo_yumeno) July 23, 2023
「仁藤夢乃の書くことはひどすぎて読む気になれない」「仁藤夢乃のYouTubeはひどすぎて観る気になれない」と言われていることも自覚しておいた方がよろしいかと。どっちも苦行ですが、私はYouTubeを観るよりツイートを読む方がまだ楽です。支持者にとっても仁藤夢乃のYouTubeが苦行であることは再生回数の少なさが物語ってます(念力を使った時だけ異常に数字が伸びますが)。
今までは杜撰極まりない発言をしても、同レベルの共産党員、新聞記者、ジャーナリストたちにヨイショされてきたのでしょうけど、多数の批判的な人たちが発言をチェックするするようになっているのですから、せめて法を理解し、現実を冷静に見るべきだと思います。
「脳内売防法」の話はやめろ
仁藤夢乃が「ひどい」と書く「毎日新聞」の記事より、仁藤夢乃のツイートの方が100倍ひどい代物であることを以下確認します。
買春を持ちかけているのは男たちなのに、売春防止法の「勧誘罪」は女性にしか適用されない女性差別的な法律になっている。それが問題。被害者の女性を犯罪者扱いして買春者や斡旋業者や管理売春させている店、性搾取に誘導するホストやメンコンなどは野放し。
なんで条文も確かめずに、こういう思いつきを言うかな。
売防法の第五条は以下。
(勧誘等)
第五条 売春をする目的で、次の各号の一に該当する行為をした者は、六月以下の懲役又は一万円以下の罰金に処する。一 公衆の目にふれるような方法で、人を売春の相手方となるように勧誘すること。二 売春の相手方となるように勧誘するため、道路その他公共の場所で、人の身辺に立ちふさがり、又はつきまとうこと。三 公衆の目にふれるような方法で客待ちをし、又は広告その他これに類似する方法により人を売春の相手方となるように誘引すること。
この条文が「女性にしか適用されない」なんてことはありません。私が言っても説得力がないかと思いますので、以下は佐藤文哉編『刑事裁判実務大系3/風俗営業・売春防止』より。
本法(売春防止法)における売春が女性のみに限定されていないことから、本条(第五条)の行為の主体は女性に限定されない。
※カッコ内は私がつけた注です。
ここにあるように、売防法上、売春は男女ともに可能。売り専ボーイたちが路上に出て客引きをすれば捕まります。売防法上の売春は性交(性器と性器の挿入行為)が要件ですから、男が男を相手にする場合は売防法に抵触しないですが(ケツ穴は性器にあらず)、売春類似行為として他の法律にひっかかることがあります。
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