今まで起き得なかったことが次々と起きている—ジャニーズ時代の終焉と新時代の幕開け[3]-(松沢呉一)
「アホンダラ対策を考える—ジャニーズ時代の終焉と新時代の幕開け[2]」の続きです。
屋外ロック・フェスに星街すいせいが出演する時代
9月30日、阿蘇ロック・フェスティバルに星街すいせいが出演。
屋内のライブはやっていても、屋外は初。フェスも初なのかな。
初日のトリが星街すいせいだったのは、ステージのセッティングの都合やモニターの映りの問題もありそうですが、星街すいせいなら、トリにふさわしい人気が伴っていましょう。屋外イベントに初めて登場ということで、遠くから駆けつけたファンも多数いそうです。
どう見せるのか気になるので、私も一度は観たい。ライブではあっても、生の姿が見られるわけではないですが、どうせ野外コンサートの後ろの方だとモニターばっかり観てますもんね。2日目に出たyamaのように、生で登場しても、顔を出さないミュージシャンは昨今少なくないですし、VTuberではないながら、adoのステージもこれに近い。よう知らんけど。
本人のチャンネルによると、腕を動かしすぎて、途中で腕が動かなくなるトラブルがあったそうです。生の腕の動きをアバターの動きに変換できなくなったという意味かと思います。とくに始まったばかりの現在は、生の肉体を出すより苦労がありましょうし、機材やスタッフの経費が当面は余分にかかりそうですが、生の肉体ではできないこともできますから、可能性は無限。
星街すいせいの再生回数
星街すいせいのオリジナル曲でもっとも再生回数が多いのは、「Stellar Stellar」で、3000万再生回数。
この曲は、「待ちのシンデレラ」であること、「あえかなヒロイン」であることを拒否して、「迎えに行く王子様」「救いに行くヒーロー」であることを宣言したフェミニズムに則った名曲です。
女はつねに被害者であり、社会が救済しなければならない対象であることを強調する仁藤夢乃みたいなのが幅を利かせているので、フェミニストになろうとするより、VTuberになろうとするわな。そうすると、全国フェミニスト議員連盟が足を引っ張ってくるわけです。連携プレー。
星街すいせいの曲で2番目に再生回数が多い「GHOST」は、2300万再生回数。他も全曲数百万台。
阿蘇ロック・フェスティバルに出演したミュージシャンで、これ以上の数字を出しているのは、2日目に登場のきゃりーぱみゅぱみゅだけだと思います。
テレビを観ないのでわからないですが、星街すいせいの曲はCMやドラマに起用された人気ではないでしょう。テレビ出演も多くはないはず。
今まで起き得なかったことが起きているのです。
森カリオペがENトップ
星街すいせいがTHE FIRST TAKEに出た時に「ホロライブにはもっと歌がうまい人が多数いるのに」と語っていて、謙虚だなと思いました。
人気も実力も彼女がホロライブのトップであることに異論はほとんどないでしょうが、路線違いで歌がもっとうまい人、あるところを取り出せば歌がもっとうまい人は確かにいっぱいいることを私も徐々に気づいていくことになります。
前に、森カリオペとがうるぐらの「Q」を埋め込みましたが、あの曲は2400万再生回数。
あの二人の組み合わせは絶妙。多数曲を出していて、以下はカバーですが、3300万再生回数。
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