松沢呉一のビバノン・ライフ

誰が詐欺師に転ずるかわからない韓国社会—続・犯罪に表れる国民性-(松沢呉一)

騙す側と騙される側の共通項—犯罪に表れる国民性[後編]」の続きです。

 

 

元カノの芸能人からひさびさに連絡があったドラマの結末

 

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世界的に見ても、韓国では詐欺犯罪が多いことがわかって、「なんでだろ」と疑問を抱き、「韓国の犯罪トップは詐欺—犯罪に表れる国民性[前編]」「韓国で詐欺が多い理由—犯罪に表れる国民性[中編]」「騙す側と騙される側の共通項—犯罪に表れる国民性[後編]」を書きましたが、ひょんなところで韓国の詐欺事情を見てしまったので、いかに韓国では詐欺が身近かについてまとめておきます。

 

夏休み中も韓国人YouTuberのチャンネルはよく観ていたのですが、これはワロた。

 

 

きばるんの動画は元気のない時に観ると体力を奪われたり、熱が出たりするので、全部を観ているわけではないですが、この回の伏線になっている「かつて韓国の芸能人とつき合っていた」という回は観てました。芸能人同士だったり、金のある実業家や資産家だったらわかりますけど、当時は今ほど知られる存在ではない小僧が芸能人とつき合ったという夢のある話ですから、あの回は大いに話題になったようです。

韓国の芸能人と言えばK-POPアイドルを思い浮かべますが、相手は俳優のようです。それでも十分夢があります。

ひどい別れ方をした彼女から連絡があったというのが今回の趣旨ですが、「よりが戻った」なんて話だったら、相手に口止めされますし、口止めされなくても、公開してはいけないことくらいわかりますから、ロクなオチではないことはしょっぱなから想像できます。

そこまでは予想通りでしたが、まさかのオチでした。

 

 

きばるんは理想的なターゲット

 

vivanon_sentence日本でも、詐欺はしばしば顔見知りの関係でなされます。顔見知りの関係では限界があるので、韓国の投資詐欺の7割はインターネットを通じてなされるというデータも出ていますが、2割なり何なりは顔見知りの関係でしょう。

知らない人に金儲けを持ちかけられてもすぐには信用できないですが、身近な人だと信用してしまう。しかし、騙されたとわかると関係が壊れますから、詐欺師としても、関係を切りにくい相手は避ける。

きばるんの元カノとしても、親族や仕事関係は避け、現在つき合っている相手や信頼できる友人・知人は避ける。その点、昔の彼氏だったら、金を得た途端に再度関係を断てばいいだけ。きばるんは理想のターゲットです。今はYouTuberとしてブイブイ言わせているので、あざらし幼稚園並みに金が集まっているようにも見えましょうし。

しかも、どういう言葉に弱いのかまで知り尽くしていますから、ひどい別れ方をしたことをまず謝り、「誰にも話せない悩みがあるんだよね」と切り出せばイチコロであることをよくわかってます。あとは日頃鍛えている演技力の見せどころです。

 

 

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