『コンテンダー』 主演作今年4本目の劇場公開の謎のケイジ需要!政治家ケイジの演説の台詞「人生は妥協の連続だ」って自分の作品選びのこと!? [♪akiraのスットコ映画の夕べ]
『コンテンダー』(米/2015)
監督・脚本 : オースティン・スターク
出演 : ニコラス・ケイジ、サラ・ポールソン、ピーター・フォンダ
何がすごいって、ケイジ君主演作今年4本目の劇場公開ですよ!!! 5月に『ラスト・リベンジ』、6月に『レフト・ビハインド』と『ザ・レジェンド』と、こんなにちゃんと劇場で見られるなんてジャニーズレベルでは! 謎のケイジ需要。(その割にはどれもこれも劇場ガラガラだったんですが)
2010年のニューオーリンズ。メキシコ湾で起きたBP社の石油掘削施設爆発による大規模な原油の流出事故で、漁師をはじめとした地元住民が多大な損害を被っていた。同地出身の下院議員コリン・プライス(ニコラス・政治)は議場で、住民への賠償が第一だ!とナチュラルな顔芸で力説。そのスピーチがTVで放映されるやいなや、庶民派の熱血漢として大人気を博し、一躍時の人となる。
高校の幼なじみで、長年右腕を務めているフランク(ウェンデル・ピアース)は、これを機会に一挙に上院入りを目指そうとコリンに勧めるが、地元への貢献を一番に考えているコリンは興味がなく、知り合いの漁師たちと地道に対策にあたっていた。
メディアの注目も全国規模になりはじめた矢先、弁護士で野心家の妻デボラ(コニー・ニールセン)は、自分のクライアントであるラビン(ブライアン・バット)をコリンに紹介するが、彼の目的は、上院入りの選挙資金提供の見返りにコリンのBP社への追求をゆるめさせ、ニューオーリンズにおける石油事業の存続を後押しさせることだった。ただちに断った夫を叱責するデボラを置いて、コリンが向かった先は空港近くのビジネスホテル。部屋で待っていた黒人美女ルーシーは、なんと人妻だった!
というわけで、庶民の味方として有名になったコリンでしたが、実は下半身にコントロールが効かない浮気常習者。なおかつアルコール中毒の前歴もあるというフリーダムな政治家だったのでした。案の定、そんな脇の甘さが災いし、逢引先のホテルでがまんできず、エレベーターの中で本能のおもむくままにふるまったところ、その監視カメラの映像がネットに流出。さらには相手がくだんの事故のせいで失業中の黒人漁師の妻であったこともすっぱ抜かれ、一夜にしてコリンの名声は雲散霧消。乗り込んだエレベーターの上方にカメラを見つけてがくぜんとするコリン……って、遅いよ!!!
参謀のフランクと、やはり幼なじみだった広報コンサルタントのケイト(サラ・ポールソン)とで事態の収拾に当たろうとしても、時すでに遅し。ただでさえダブル不倫で旗色が悪い上に、相手が黒人だったことから世間の風当たりは今やハリケーンレベル。引退した名誉市長の父(ピーター・フォンダ)を引っ張り出して息子の人気を取り戻そうとするんですが、この父ちゃんがひどい! 「浮気がどうした! チンギスハンなんて世界中に子供が何千人といるらしいぞ」「つまり有力者の証ってことだ。気にするな」などと無責任発言をかましながらガンガン酒を飲むという体たらく。実はコリンはこの父のようにだけはなりたくないと思っていたのに、結果的にパワーアップしてしまったのでした。
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