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ジェッツとキングスのファイナルズを楽しむVol.2 今季2度目の対戦時の両チーム選手とHCのコメントで振り返る

千葉ジェッツと琉球ゴールデンキングスの対戦に決まった、2022-23シーズンのBリーグのファイナルズ。両チームは、今シーズンの公式戦で計3回対戦している。

そこで5月27日からのファイナルズに合わせて、5月24日から試合前日(5月26日)までの3日間にわけて、両チームの対戦時のHCのコメントを軸に、選手たちのコメントとともに振り返っていく。

本日は4月1日に行なわれたBリーグのレギュラーシーズンのGAME1について。

 

試合の詳細はこちら

 

<千葉の記者会見出席者:パトリックHC、小川

・パトリックHC

――試合を振り返ると?
「接戦で、前半はほとんどの時間でビハインド。ハーフタイムのちょっと前に良い感じになって前半が終わって、後半もその流れで、けっこう点差が開きました。何とか試合には勝てたんですけど(後半途中の)13点のリードをもっとキープした方が良かったと思います。ディフェンスで、相手の3Pをもう少し抑えることが理想です。

強いチームに対して、原もギャビン(エドワーズ)も、他のメンバーも出られなくて、それでも勝てたのは、凄いことだと思います。(小川)麻斗、(荒尾)岳、ジャバ(*米山)……普段はそんなに出ていない選手がディフェンスとオフェンスで活躍してくれました」

 

――小川選手は、オフェンスでの活躍はもちろん、ディフェンスに目を向けても岸本選手にもあまり得点を許しませんでしたが?

「麻斗はまだディフェンスのやり方を勉強していますけど、結構集中して頑張ってきた。最後の方のダンカンに決められた3Pスリーポイントと、そのあとにも許した3Pは彼の(チームディフェンスを学ぶための)勉強になると思います。Bリーグのレベルに届いたと言う自信は少しずつつけていると思うので。これから出場時間を伸ばしてもおかしくはないと思います」

 

――佐藤選手の評価は?

「卓磨はすごく一生懸命で、今村に対してすごく気合が入って(守備をしていた)。5ファール(で退場)になったものの、クロスコール(*きわどい判定)が3つあった。

ただ、自分の思い通りに笛が吹かれなくても、集中して、大事なところで、オフェンスリバウンドを取ったりもしていた。彼はうちのチームケミストリーにとって、非常に大切な選手です」

 

 

・小川

 

――今日は3Pシュートを4本決めましたが、手ごたえは?
「Bリーグに入ってから(これまでに1試合で決めたのは)1本か、多くても2本でした。今日は本当にシュートタッチが良くて、自分でも『今日は入るかな』という気持ちで打てました。自信を持って打つことが、自分にとってもプラスになると思います。

あとは、シュートが外れても打ち続けること。メンタル的なところも、これから強くなっていかないといけないなと思います」

 

――今日の試合でしっかりシュートを決められた事は自信にもつながりますか?

「そうですね。自分もやれるというところを、Bリーグの他のチームや色々な人たちに、見せられたのかなと思います」

 

――プロになってから今日までに成長できたと感じる部分は?

「ピック(*相手チームのマークのズレが生じるのを狙ったプレー)の使い方ですかね。大学や高校のときにも、ピックを使ってズレができたところで自分がドライブに行くことは結構あったのですが、ピックを使って『自分が点を取る』のではなくて、『周りを生かす』プレーは千葉ジェッツに来て、結構多く学べて、使えるようになってきました」

 

――最近は良いプレーが増えていますが、それはポテンシャルを発揮できるようになったという感じですか? 心境やマインドの変化があったのでしょうか?

「『できる』という自信は結構あるんですけど、一方で、自分にはネガティブなところもあるので。アシスタントコーチの小川さんとかも、『お前はできる選手なのだから、しっかり自信を持ってやれ』という声をかけてもらっていて。だからこそ、自分は思い切ってできているのかなというところはあります。あとは、そうやって言われなくてもできるようにならないといけないなと思います」

 

<琉球の記者会見出席者:桶谷HC、今村

 

桶谷HC

 

――試合を振り返ると?

「試合の出だしは、かなりインテンシティの高いディフェンスをしていて。富樫くんのところにもストレスを与えながらディフェンスできていたかなと思います。オフェンスでも、プレーのエクスキューション(*遂行力)が高いところは、アドバンテージを取れて、良いシュートを打てて終わっていました。

キーになったのは第3クォーターの入りのところ。ロー選手に連続で点をとられて、イニシアチブをとられてしまったなと思います。自分たちのスピードのミスマッチを狙われ、やられてしまいました。今村が試合途中からロー選手について、前からプレッシャーをかけることによって、簡単なボール運びやプレーの入りの位置が上がったところで、(自分たちの)ディフェンスは(良い)プレッシャーをかけることができました。ただ、元々あった点差が、最後まで尾をひいてしまったかなと思います」

 

――前半に千葉にオフェンスリバウンドをほとんど許さなかったのは、先日の天皇杯との違いでは?

「良い時はそうだったんですけど、後半には、飛び込みのリバウンドでとられているシーンが結構あって。天皇杯の時もそうでしたが、うちのビッグマンの選手たちが日本人選手についた時に、天皇杯の時は原選手に、今回は佐藤選手に何本かとられていました。ジャック(クーリー)がファールトラブルになっていたなかでも、リバウンド争いでは結構勝てたかなと思います。

ただ、1つ、(ジェッツに速攻)で走られているシーンの時には、(オフェンス)リバウンドで2人のビッグマンが内側に入り込んでしまって、リバウンドをとられた後に走られていると言うケースが結構ありました。そこで走られて、ガード陣がヘルプに行ったところで小川くんに3Pを決められたシーンもありました。もう少しリバウンドもスマートに取りに行けるようにしないといけないかなと思っています」

 

――日本代表の2月の試合のときに渡邉選手について『明確な役割を与えれば、すごく輝く』とホーバスHCは話していました。キングスでは彼があまり出場時間を得られていないのは、キングスの好守のルールをもっと学ばないといけないからですか?

「うーん…そうですね。これは難しいですよね。代表でマッチアップする選手はアジアの選手。ここでマッチアップする選手は、ムーニー選手だったりロー選手だったり(アメリカ出身の身体能力の高い選手)するので、どれだけ身体が出来上がっているかも(問われる)。

あとは1対1の争いではなく、5対5をやったときにどれだけ(チームにとって)プラスになっていけるのかが本当に重要だと思います。代表のチームの作り方と、(クラブ)チームの作り方は時間のところで、かなりの差異がある。(昨年の)夏に(ケガのために)一緒に練習できていなかった部分というのが、今のストラグル(*もがいているところ)につながっている部分だと思うので。

ただ、これは時間が解決すると僕は思っていて。本当にこのチームに必要になったときに、チームメートに信頼を得たときに、もっとプレータイムは伸びると僕は思っています。ただ、ホーバスHCがいうことはすごく理解できますし、日本の宝になる選手だと思っています。ただ、だからこそ、もう少し待って、見守っていてほしいなと思います」

 

・今村

 

――試合を振り返ると?

「試合を通して、自分たちのやりたいことだったりはできた試合だったかなと思います。ただ、スタッツ(*試合のデータ)を見てもわかる通り、フリースローの部分であったり、試合の最後のクロージングの時に、ディフェンスもオフェンスもちょっと遂行できなかったところがあったので。

それでも、試合を通してみると、自分としても、チームとしても手応えのある試合だったかなと」

 

――ディフェンスの手応えは?

「ディフェンスの部分は、手応えというよりも、反省の方が多かったかなと。富樫選手とロー選手が絡んでいるピック& ロールのプレーなどから、オープンシュートを打たれてしまったり、セカンドチャンスに繋がれてしまったりしたことがあったので。誰か特定の選手が(問題だ)というより、チームとして、そこでもう一回チャレンジしていかないといけないと思っています。コミュニケーションもそうですし、チームのルールにそって、もっと精度高くやっていかないといけない。そこが明日の課題になるかなと思います」

 

――CSでも千葉と対戦する可能性が高いですが?

「現状は特にですけど、千葉さんの方が圧倒的に格上だと思っています。自分たちはそこにチャレンジしていかないといけない。CSに出場したときに何があるかは、自分たちが出場してわかっていることなので。常にチャレンジして、自分たちが相手にとっていかに脅威になれるかがすごく大切になってくると思います。

明日の試合では、CSにむけて自分たちが苦手意識を持たないように、自分たちがメンタル的にもしっかりアドバンテージをとれるようにしたいです」

 

 

 

 

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