松沢呉一のビバノン・ライフ

Facebookは信用できない、だからザッカーバーグを支持する—Facebookの基準[3]-(松沢呉一)

「私は不快」を押し通していいのは独裁者—Facebookの基準[2]」の続きです。

 

 

 

Facebookの投稿が規約違反で初めて削除された!

 

vivanon_sentence事実を知り、考えるために—ポグロムから学んだこと[10]」に「私はFacebookの削除チームについてはそれなりの信頼を置いています」と書きました。これは撤回します。全然信頼できないことがはっきりしました。

1月27日、初めてFacebookの投稿が規約違反として運営から非公開にされました。

 

 

 

正確にはタイムラインに表示されなくなってしまったので、通常の非公開とは違います。削除一歩手前、あるいは実質削除です。

その時のサムネイルは、「子どもができにくい複合的な理由—エロい人助け(2)」に出した100年前のパンチラ写真ですよ。

 

 

Facebook用に下着を消したものです。車のナンバーもついでに消しました。

どうしてこれが違反なのかわからない。改めてコミュニティ規定を確認しましたが、ヌードでもないし、性行為を表現したものでもない。バイブを使っているわけでも、オーラルセックスを表現しているわけでもない。これがダメなら下着写真、水着写真もダメです。

また、一般に、古い写真は、生々しさが消えるために歴史的表現、アート的表現としてとらえられて容認される傾向があります。生々しさが消えると、遊廓でも赤線でも、郷愁だったり、文化だったりとしてとらえられるのと同じ。

着色したがために古さがわかりにくくなった可能性がありますが、服と車でわかるでしょう。ここで私は古い写真としてこれを出しているのではなく、ただのイメージ写真として出しているのが弱さではありますが、古かろうが、新しかろうが、規約に反してない。

写真を差し替えればいいだけであり、実際、差し替えて出し直して解決しているのですけど、再審査が機能しているかどうかを確認したくて、再審査を依頼しました(この段階では意見を送るようになっておらず、クリックするだけ)。

翌日「あなたの投稿を再度審査した結果、Facebookのコミュニティ規定に従っていないことが確認されました」と通知がありました。

「とくにFacebookが」ということではないですが、SNSはこんなもんであって、こんなもんであるがゆえにザッカーバーグの姿勢は正しい。1を規制しようとすると、10が規制されることを覚悟するしかない。だから規制対象は最小限にすべきです。

 

 

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