新型コロナってなんか変!?—ワクチン反対派の言い分にも一理ある-(松沢呉一)
衆院選に立候補していたワクチン反対派
今回の衆院選は盛り上がりに欠けました。投票率が低迷したのもむべなるかな。
当選するか否かって興味ではなかったのですが、東京10区にちょっと気になる候補者がいました。
掲示板を眺めていて、この人に気づきました。
反ワクチン派ですが、このポスターで具体的に訴えているのは子どもへのワクチン接種に反対ってことだけです。
この候補者のサイトにはこうあります。
沢口祐司が都議選そして衆議院選出馬を決意した経緯
私の使命
武漢肺炎から始まったコロナ騒動が今やワクチン接種、
そして子供達たちまで及んでいます。
これは断じて許せないと思い、 啓発の意味で出馬しました今ここ衆議院戦に立ち、コロナワクチンの危険性の啓発を強めなくてはならないと思っております。
今後も地元中野区を中心に、コロナ問題に限らずおかしいものはおかしいと訴えて、子供も守り家族を守る社会、 子供を中心に考える社会の実現に向けて1人でも多くの方に、世の中の理不尽な現状を知って頂き、共に日本の未来を築きたいと思います。
衆議院選では地元中野駅・東中野駅、池袋駅、野方駅を中心に街宣活動を行って行きます
「啓発の意味」とあるように、当選は考えていなかったのでしょうが、結果は以下。
医師や研究者でも子どもへのワクチン接種に反対している人は多い
「武漢肺炎」という言い方から、その起源について疑念を抱いている人だろうこと、この言い方を否定する中国政府に批判的な人だろうことがわかりますが、前にまとめているように、この言い方は「要注意」程度のことは言えても、「使ってはならない」という強度のある言葉ではありません。むしろ、中国政府にひれ伏して、「差別用語だ」などとしていた連中こそ要注意です。
さらに選挙演説までを聴くと、私は支持できない部分が出てきますが、子どものワクチン接種反対については支持します。
なぜ子どもにまでワクチンを接種しなければならないのかさっぱりわからない。
以下は菊池中央病院のサイトより中川義久「子供にコロナワクチンは必要か?」のまとめ部分。
2019年12月1日から2020年5月28日に発表された感染伝播についての14論文を比較した研究(レビュー)によりますと、子どもの感染者の15%から60%が無症状であり、75%から100%が家庭内で家族から感染させられ、学校は主な感染源にはならなかったと分析されています。また子どもによる感染伝播に関する33論文を比較したものや学校での感染に関する論文を比較した研究がありますが、どちらも子どもや学生の陽性率が低いと結論しています。つまり、子どもは学校でも感染しないし、感染も広げないようです。
COVID-19において学校・学級閉鎖の効果はあまりないことが多く報告されています。インフルエンザワクチンとは異なり,子どもたちに広く接種しても,感染拡大防止効果は限定的だと思われます。もちろん,数多くの子どもたちが感染すれば,中には重症化する場合もあるでしょう。子どもへのワクチン接種が社会の中での感染拡大を防止する効果もゼロではありません。しかし,稀な重症化を防ぐためのワクチンが,重大な副作用を稀ならず起こしてしまうのであれば有害なものとみなされます。ワクチンの治験が何万人もの規模で行われても,稀な副作用を検出することは困難です。新しいタイプ(mRNA)のワクチンでもあり,成人で広く接種されて重篤な副作用がきわめて稀であることが確認されるまでは,少なくとも健康な幼少児への接種を急ぐべきではないと森内氏は述べています。
最後の「森内氏」は森内浩幸・長崎大学医学部教授のことで、日本医事新報「子どもに新型コロナワクチンは必要か?」で慎重な姿勢をとっていることを指します。
検索していただけるとわかりますが、子どもの接種は問題なしとしている医師もいますが、安全性がなお確認されておらず、効果もとくにないといなれば接種する必要はない。
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