松沢呉一のビバノン・ライフ

人命よりペットを重んじるペット馬鹿の害悪を改めて確認する—以前実施されていたペット同行ツアーが中止された理由-(松沢呉一)

ペットを客室に入れたがる人々の適切な扱い—JAL機内の客室乗務員の声・客の声[前編]」から続いてます。先週書いたままになっていたものなので、署名人数が古くなっています。

 

 

 ペットの扱いを巡る二つの署名

 

vivanon_sentence

数日前の夕方、寒さのあまり、布団の中に潜り込んだら、寝てしまい、夢を見ました。雪が1メートルほど積もっています。雪を見たことのないうちの飼い犬(非実在)に見せてやろうと思って外に出したら、大喜びで積もった雪に突進し、貪るように雪を食べてます。「そんなに雪を食うと腹を壊すぞ」と抱き上げたのですが、よく考えたら、この3日くらい、水をやるのを忘れてました。虐待。

起きて数時間後にわかったのですが、私が寝ている間に、東京に初雪が降ったんですってね。正夢(とは言わないか)。

夢に犬が出てきたのは、寝る直前に、以下の署名に気づいたためです。

 

 

ペットを客室に入れたがる人々の適切な扱い—JAL機内の客室乗務員の声・客の声[前編]」に書いたペット馬鹿たちによる「飛行機のペット貨物室積み込みの見直しをお願いします」と題された浅はかな署名に対抗する署名です。

以下がそれ。

 

 

 

呼びかけ文にはこうあります。

 

私は常々、いつかの未来に、日本がもっとペットフレンドリーな国になったら素敵だなと思っていました。

そしてこの度の事故により、もしどうしようもない事情でペットを飛行機に乗せなければいけない場合でも、飼い主の側で安心できて快適な場所で過ごし、そして緊急時には一緒に脱出できるようになって欲しいという気持ちになりました。

 

この署名は、客室にペットを入れられるように求めるだけでなく、今回のような事故があった場合にペットを連れて逃げられるようにして欲しいという内容です。人命を軽視してペット尊重社会を望む署名。

こんな署名に4万5千ものペット馬鹿が賛同しているんですよ(署名した上で、この署名を批判するコメントを残している人たちもいますので、全員が賛同しているわけではないですが).。わざわざ署名して批判する人たちがいるくらいで、ペット馬鹿たちはずいぶん批判されていたと思うのですが、それでも今なお署名している人たちがいます。

ペットを大切にしている子どもが署名しているのかもしれないですが、いい機会だから、「ああいった事故の際に、なぜ荷物を持って出てはいけないのか」を親が教えればいいのに。

 

 

ペット馬鹿はJALの説明動画を観るべし

 

vivanon_sentence「なぜ荷物を持って出てはいけないのか」については、テレビでも説明していたと思うのですが、年末のレコード大賞で「もうテレビを見るやめた」と決めた家庭もあるのかもね。

だったら、これを見とけ。

 

 

搭乗時に流している映像でしょう。最後の方の「なぜ手荷物は持ち出してはならないのか、なぜヒールの高い靴は脱がなければならないのか」を説明した箇所をインドのテレビが流しながら、「乗客がこれに従ったから、全員助かった」と説明していました。

 

next_vivanon

(残り 1622文字/全文: 2968文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ