中国人の入国を警戒するのは当然—米国の大統領選を左右する不法入国問題-(松沢呉一)
カナダにいても安心できない周庭さん
10日ほど前に復活した周庭チャンネルですが、その後は動画を出しておらず。普通だったら、10日程度のブランクはよくあることですが、敵は中国共産党ですから、心配しないではない。
その代わり、こんな報道がなされてました。
国外に出ても安全を確保できない中国やロシアは本当に怖い。周庭さんが言うように「海外警察とか中国政府のために働いている人は必ずいる」のはカナダだけではありません。先日、英国でもその一味が騒ぎを起こしたわけですし、日本でも政界に食い込んでいます。
それに留まらず、国外にいても、共産党の命令があれば従う中国人もいます。というか、従う中国人の方が多いのではなかろうか。
こういう現実がある限り、共産党をどう思っているのかを聞き出すまで、中国人は信用ができないと考えるのはやむを得ないし、各国が中国人の入国に厳しくなってきていることもやむを得ないでしょう。中国を出る人たちは、せめて出国前に微博に共産党や習近平批判、あるいは天安門事件について書き込んで、国に戻れば収監される状況を作っておいた方がいいと思います。そうすれば難民認定されやすくなります。
米国に不法入国する中国人再び
わざわざメキシコまで行って他メディアが報じていたことをなぞっているだけで、新味はないですが、おさらいとして、米国に不法入国する中国人の様子を観てください。
中国から遠路はるばる米国までやってくる人々の波は衝撃ではありますが、同じことを後追いしているだけで、今まで観たことのない渡河の映像はネットから拾ったものです。
これまた遠路はるばる現地まで行っているんだから(米国の支局が組んだクルーにしても)、「彼らが国境警備隊に捕まって以降どうなるのか」なんてところまで取材してして欲しいものです。
彼らがあの後どうなるのかは米メディアが報じていて、メキシコ国境から入ってくる違法入国者は年間200万人前後に達するため、収容施設に入りきれず、また、難民申請を処理しきれないので、申請手続きを済ませると米国内で一旦解放され、審査の結果待ちになります。そうなるともはや捕捉できないですから、申請が認められない人々はそのまま不法滞在することになります。労働条件が悪いにせよ、不法滞在者にも雇用機会がありますので、晴れて夢の国で貧困生活の始まりです。
捕まらずに入国するのもいると思ってましたが、運よく難民(亡命)申請が認められる可能性があるため、全員自ら捕まるようです。
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