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【無料記事】安田浩一出版情報 『なぜ市民は〝座り込む〟のか 基地の島・沖縄の実像、戦争の記憶』 7月21日発売!

『なぜ市民は〝座り込む〟のか 基地の島・沖縄の実像、戦争の記憶
(朝日新聞出版

安田浩一 著

「普天間のまわりは、もともと何もなかった」「きれいな日本語がしゃべれない」「座り込みの意味を理解していない」「0日にした方がよくない?」

沖縄の基地反対運動に向けられる嘲笑と冷笑。“5周遅れ”のデマは、なぜ繰り返されるのか。
基地に反対する市民たちの肉声に加えて、関東大震災での虐殺や沖縄戦での集団自決、沖縄の戦後史などの史実から見えてきた景色とは。

沖縄は、沖縄の歴史は、基地に反対する沖縄の人々の思いは、生身の人間が訴える切実な声は、娯楽として消費されるものじゃない――。

市民たちの“抗議”の実像に迫った“渾身”の作。

【もくじ】

第1章 日本社会を覆う“笑い”の暴力
「論破王」が煽る嘲笑/しつこく繰り返されるデマ/「ガマフヤー」が感じた哀れみ/「座り込み」が動かした歴史/何が「分断」を強いているのか

第2章 戦争の記憶が残る場所
あまりに軽薄な「集団自決」発言/“つまみ食い”にされる歴史/渡嘉敷島で起きた悲劇/沖縄戦と慰安婦の足跡/慰安婦がたどった戦後

第3章 小さな島で起きた“ネット私刑”
誹謗中傷に加担する全国紙の罪/否定された産経記事/いまネットに残る“デマ記事”/「基地」が生んだ「性犯罪」の傷/“醜悪な祭り”の後に残るもの

第4章 壊れていくメディア
「ニュース女子」の沖縄ロケ/「シルバー部隊」「テロリスト」「日当」/いったい何を「取材」したのか/仕立て上げられた「黒幕」/ヘイトだらけの記者会見/痛みを抱えての裁判/終わらない差別

第5章 「プロ市民」とは誰のことか
保育園に向けられた罵声/「反基地」批判へのマジックワード/土人発言「出張ご苦労様」/「本土」で感じる違和感の正体

第6章 作られる「中国脅威論」
「沖縄は中国に侵略されつつある」/中国から「工作資金」?/ウワサ話が暴走するとき/沖縄在住中国出身者の思い

第7章 書き換えられていく事実
元自民幹事長が通い続ける理由/「いまの沖縄は韓国と同じだな」/史実を否定する行政の動き/関東大震災で犠牲になった沖縄出身者

終章 問われているものの正体
「地政学」という名の屁理屈/議論した先に見た真実

座り込みに参加している人々に共通するのは、これ以上沖縄に基地をつくらないでほしいという思いだ。その思いを、基地を押し付けている側の「本土」の人間が、どうして笑うことができるのか。(本文より)

お近くの書店で、ぜひ手にお取りください。

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