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平良彰吾がキングスに期限付き移籍、初のB1チームが「所縁の地」に…父は沖縄初の男子日本代表 伊藤達哉離脱の穴を埋められるか

 Bリーグ1部(B1)西地区の琉球ゴールデンキングスは15日、B3横浜エクセレンス所属で、両親が那覇市出身のPG平良彰吾が期限付き移籍で加入することを発表した。

 16日に沖縄アリーナで行われる東アジアスーパーリーグ(EASL)のメラルコ・ボルツ戦にエントリーする見込み。移籍期間は11月13日まで。開幕戦で負傷し、全治2~3カ月と診断されたPG伊藤達哉の穴を埋める活躍が期待される。(文・長嶺真輝、写真は「©︎YOKOHAMA EXCELLENCE」

八村塁や牧隼利ら「黄金世代」の一人 U17世界選手権に出場も

 平良は千葉県出身だが、父の平良勝利さん(那覇市出身、豊見城高校ー拓殖大学ー住友金属)は沖縄から初めて男子日本代表に選出された名プレーヤーだった。当時は珍しい180cm超の高身長ポイントガードで鳴らし、拓殖大でインカレ優勝、実業団時代の1980年代には日本代表としてアジア選手権に出場した。

 170cmの平良は父ほどの高さはないものの、学生時代からスキルの高さと体の強さを持ち、中学時代に千葉県選抜に選出。市立船橋高校では2年時にウインターカップ3位に入った。米NBAで活躍している八村塁(ロサンゼルス・レイカーズ)や昨シーズンまでキングスに所属した牧隼利(大阪エヴェッサ)は同級生で、U-17世界選手権を経験した黄金世代の一人だ。

 キングスで言えば松脇圭志、荒川颯も同級生。荒川に関しては拓殖大学時代に共闘している。

 2020年にB2のライジングゼファーフクオカと契約を結び、プロキャリアをスタート。その後はB3を主戦場とし、今回のキングス加入が自身初のB1挑戦となる。

 以下は、球団発表の平良のコメント全文。

 「この度期限付移籍に伴いチームに加入することになりました平良彰吾です。自分にとって所縁のある沖縄で家族や親戚に見守られてバスケットボールができることを楽しみにしています。また、自分が目指していたB1の舞台でその中でもトップチームであるキングスでプレーさせてもらえることを嬉しく思います。自分の武器であるディフェンス力やアグレッシブなプレーでチームに貢献していきます!またこの挑戦に対して背中を押してくれた横浜エクセレンスのチームメイト、スタッフ全ての方に感謝しています。チームの力になれるよう全力を尽くしていくので応援よろしくお願いします」

伊藤不在の穴を埋められるか

 キングスが平良を獲得した理由は明確だ。伊藤不在の穴を埋めることである。以下は発表に際した球団コメントだ。

 「平良選手はサイズはないのですが、ディフェンスインテンシティとシュート力は非凡なものを持っています。そして急遽キングスへ合流してもチームにフィット出来る人柄と能力を持っていることから、短期間ではありますが伊藤達哉選手が戦列離脱している期間を補う役割に期待します」

 一度でも平良のプレーを見たことがある人はご存知だと思うが、高いハンドリングスキルとシュート力、アグレッシブでハードなディフェンスは強力な武器であり、B1でも十分に通用するのではないか。能力の高いビッグマンや優秀なシューター、高いディフェンス力を持つ選手が揃っているキングスであれば、平良の能力をさらに引き出せる可能性もある。

 1カ月弱という短期間ではあるが、キングスでしっかりと存在感を発揮し、現在27歳である平良自身の今後のキャリアにとってもプラスになるような時間にしてもらいたい。

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