クリミアのロシア軍施設の爆発は工作によるものとロシア国防軍が認定—何者による工作かはなお不明-(松沢呉一)
クリミアで連発するロシア軍施設の爆発
クリミアを占拠するロシアの軍用空港に対する大規模な攻撃(ロシアは事故と発表)に続いて、昨日、クリミアのジャンコイ地区にあるロシア軍の基地と弾薬庫が続けざまに爆発したことを日本語版「ウクルインフォルム」が伝えてました。
これはクリミアの先住民族クリミア・タタール人の機関「メジュリス」のリファト・チュバロフ代表がFacebookで発表したもの、
クリミア・タタール人の中には、ロシアからもウクライナからも独立するとの主張をする者たちもいるようですが、メジュリスとしてはウクライナに属して、その中で自分らの権利を獲得するという考えです。
とくにクリミア半島のロシア占拠において、クリミア・タタール人は弾圧されており、チュバロフらはクリミアを出ることも禁じられ、メジュリスははっきりとウクライナ軍支持を表明し、ロシアに対する不服従を貫いております。
リファト・チュバロフの発表によると、マイスケにあるロシア軍の弾薬庫、サラブズ/グヴァルディスケ軍用飛行場で爆発が起き、ロシア軍およびロシア軍に追従する者たちがパニックになっているとのこと。この両者は同じ地域ではあれ、距離があるのでたまたまの事故ではありえない。
リファト・チュバロフ自身が情報を求めていて、Facebookを見る限り、彼がこの爆発に関与しているとは思えませんが、クリミア・タタール人の中にはパルチザンとなっているのが多数いそうです。
※リアルタイムに爆発をレポートするリファト・チュバロフのFacebookアカウント
露インテルファクス社によると、ロシア国防省が爆発は工作によるものと発表
その数時間後、「ウクルインフォルム」は以下を報じました。
ロシア国防省は弾薬庫とそれに付随する送電用鉄塔、変電所、鉄道などの爆破は工作によるものと発表したとロシアの通信社インテルファクス社が報じたという内容。さすがに規模が大きいので、事故だと言い張るのは無理という判断かと推測します。
正確なことが知りたくて、インテルファクス社にアクセスしようとしたのですが、アクセスが殺到しているのか、「アクセスできません」の表示が出ました。
ロシア国防省のサイトはアクセス拒否でした。非友好国からのアクセスはできないんだっけかな。
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