松沢呉一のビバノン・ライフ

日本についての印象を調査してみた—YouTuberやなっちのウィーン大学での卒論-(松沢呉一)

 

オーストラリア人の学生が調査した結果

 

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そのうちまた出てきますが、我が推薦チャンネルの「ロシア人にインタビューしてみた」は「ロシア人とは何者か」が浮き出てくる貴重な調査でもあります。政治に関心を持たず、関与もしない生き方が賢明というロシアの大衆の「生きる癖」があのシリーズではしばしば確認できます。

では、日本人の特性とはどういうものでしょうか。

直接日本人を調査したわけではないですが、オーストリア人のYouTuberやなっちのこの回が参考になります(もっと早く出そうと思ってまとめてあったのですが、出すタイミングを逸してました)。

 

 

 

彼女は日本のバンド、SCANDALを好きになったのがきっかけで日本に興味を抱いて日本語がペラペラになり、彼女自身、音楽活動をやっています。

ちょっと前にその報告をしてましたが、SCANDALがウィーンでライブをやった時に観に行って感激してました。SCANDALというバンドの存在はぼんやり知っていても、一曲も曲を知らない。そんなに大きな場所ではないのでしょうが、ヨーロッパ・ツアーができるくらいに人気があることに驚きました。

やなっちは日本に留学していたこともあって、また来たかったのですが、日本は外国人には厳しい期間が長かったので、なかなか実現せず、やっとビザが取れて、現在はまた日本にいて、先日、あしやさんとコラボしてました。

 

 

画面を観ないで音声だけ聞くと、完全に日本人同士。丁寧な日本語を使うあしやさんと、ラフな日本語表現が豊富なやなっちです。

 

 

日本の高感度はコロナを経て大幅に低下

 

vivanon_sentence彼女はこの夏までウィーン大学に在籍。メチャ優秀な大学です。日本にいる外国人YouTuberはいい大学を出ているのが多いです。

この回では、卒論について語っています。「コロナ禍の前と後では、日本に対するイメージはどう変わったのか」がテーマです。日本のイメージは驚くほど変化しています。

日本人と、もともと日本に興味がある外国人が対象となっていて、ここで彼女が説明しているのは外国人の結果です。58人なので、十分なサンプル数とは言えないですが、細かな数字はともかく、数字の変化についての傾向くらいは反映させてましょう。

その結果、コロナ前は10点満点で8.29。コロナ後は4.5に転落。

グラフを見ると顕著です(上はコロナ前、下はコロナ後)。

 

 

 

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