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小牧南-半田 観戦記(2024年選手権愛知大会)

7月13日に豊田球場で行われた第3試合、小牧南-半田の観戦記です。
2回戦では屈指の好カードの1つ。両エースの投球に注目して観戦しました。

小牧南
00000002205|9 H9 E3
20020000000|4 H7 E0
半田
(延長11回タイブレーク)

小牧南
松本(1)、江原(10)-深井

半田
石原(1)、服部(10)、山田(20)-中村

投手成績

小牧南
松本晃征(3年) 4回 76球 被安打6 四球3 三振2 失点4(自責点3)

江原涼太 7回 96球 被安打1 四死球4(1) 三振7 失点0

半田
石原蒼大 8回2/3 158球 被安打7 四球5 三振11 失点4

服部壮真(3年) 1回1/3 21球 被安打0 四球1 三振1 失点0

山田康太郎(2年) 1回 30球 被安打2 四球2(1) 三振0 失点5(自責点3)

(出場選手)

小牧南
5長谷 7河原 8大池 4矢野 3鈴木→H宗野(13)→3 2深井 6小椋 9奥村→9小田(19) 1松本→H五島(17)→1江原(10)

半田
3荒木→7 7加藤→9 2中村 8久村→3山本(14) 9蜷川→R宮原(19)→9→8 4尾関 1石原→1服部→H百合草(17)→5佐藤(15) 5本勝→H竹内(18)→5蒲原(16)→H切畑(13)→1山田(20) 6平山

(試合経過)

1回裏、無死1塁から2番加藤のタイムリー2ベース。無死3塁から3番中村が犠牲フライ。半田が2点を先制。2-0
4回裏、2死満塁から1番荒木、2番加藤が連続タイムリー。4-0
8回表、1死満塁から5番鈴木のピッチャー強襲のタイムリー内野安打。6番深井の遊ゴロゲッツー崩れの間に1点。4-2
9回表、1死1塁から1番長谷がタイムリー3ベース。2死3塁からワイルドピッチで同点。2死1塁でピッチャー交代、服部。4-4
9回で決着がつかず延長タイブレークへ。
10回表、無死1,2塁から三振、三飛で2死1,2塁。3盗、四球で2死満塁。8番小田が三飛に倒れ0点。
10回裏、無死1,2塁から5番宮原がバントヒットで無死満塁。6番尾関、代打百合草が連続三振。代打切畑が三ゴロに倒れ無得点。
11回表、送って1死2,3塁から申告敬遠で満塁。2番河原が押し出し四球。3番大池の遊ゴロの間に1点。2死2,3塁から4番矢野が2点タイムリー3ベース。5番宗野がタイムリー2ベース。5点を奪い9-4と試合を決定付ける。
11回裏、3人が倒れ試合終了。9-4で小牧南がタイブレークを制しました。

総評

7回を終わった時点で4-0で半田がリード。正直勝負あったと思っていました。

それくらい石原投手の出来が素晴らしく、7回を終わったところで小牧南は3安打に抑え込まれ、その時点で10三振。ちょっと攻略は難しいかも、と思っていました。ただ1点だけ、球数が多かったんですよね。7回が終わったところで118球。これが終盤に効いてきます。

8回表は小牧南の上位打線がつながり、2点を返すことに成功。

9回表は8番からの打順で、8,9どちらかが出て上位に、と思ったところで、9番の江原選手が四球を選び、1番の長谷選手につなぐ。ここで長谷選手が値千金のタイムリー3ベースを放ち1点差。2番河原選手が三振に倒れ土俵際に追い込まれますが、ここで相手にバッテリーミスが出て同点。結局ここで石原投手は降板することになりました。球数は158球。比較的、夏にしては暑さはマシな方でしたが、それでも暑いのは間違いなく、最後は疲れが出てしまっての降板。そこまで粘った小牧南の攻撃も見事でした。

服部投手、山田投手も奮投しましたが、タイブレークの2イニング目に5点を失って万事休す。

半田としては、10回裏に無死満塁となったところでサヨナラに出来なかったのが痛かったですね。

小牧南は江原投手の好リリーフが大きかった。結局5回以降のマウンドで被安打1。10回裏には無死満塁という絶体絶命の場面で抑え込みました。一皮向けたか、と感じるくらいの素晴らしい球を投げていたので、今後も楽しみに。

松原投手も打たれながらも4回を投げ切ったことが、終盤まで江原投手が持った要因ともいえますし、昨年の愛知啓成戦からの経験を全て生かし切ったといってもいい試合だったかと思います。

それでもタイブレークは選手が固かった。次の東郷戦もなかなか厳しい相手ですが、苦しい試合を勝った経験を生かしたいですね。

ピックアップ選手

小牧南 長谷 健司 内野手(3年)

1番サードで出場。9回表、2点ビハインドの1死1塁でライトオーバーのタイムリー3ベースを放ち、同点につなげる活躍。警戒される中でしっかりと結果を出すところがさすがでした。

小牧南 江原 涼太 投手(2年)

2年生で背番号10ですが、実質エースとして活躍。5回からマウンドへ上がり、結果1安打ピッチング。ランナーを出してからも粘る投球が出来ました。10回裏のノーアウト満塁からの連続三振は圧巻でしたね。

小牧南 矢野 正大 内野手(3年)

4番セカンドで出場。2安打のマルチで11回表に勝負を決める2点タイムリー3ベースを放つ。

小牧南 河原 幸聖 外野手(3年)

2番レフトで出場。3安打の猛打賞を記録。石原投手にもっともタイミングが合っていました。11回には勝ち越しの押し出し四球を選ぶ。

半田 石原 蒼大 投手(3年)

序盤から素晴らしい投球をみせ、130㎞を超えるまっすぐで小牧南打線を抑え込んでいきました。ボールツーからポンポンとストライクを取れるコントロールが強み。

半田 加藤 瑠 外野手(3年)

2番レフトで出場。途中からライト。2安打がいずれもタイムリー。勝負強さが光りました。

半田 荒木 研資 内野手(3年)

1番1塁で出場。途中からレフト。4回に追加点となるタイムリー。2四球でチャンスメイクも見せました。

小牧南吉田監督、半田志賀監督談話
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