ルー・リード 『スウィート・ジェーン』 ゲイという自分が嫌で、音楽活動から引退して、会計士になろうとし、本当に普通の女性と結婚したルー・リードの未来日記
ルー・リードは、「『スウィート・ジェーン』の次のコードに移る時に、別のコード入れるのが俺の大発明」と言ってました。
どういうことかといいますと、「スウィート・ジェーン」はDの曲なんですけど、Gに行く前にAを入れる。でDに戻る時はBmとAをちゃっちゃっと入れる。
確かにかっこいい。
よく聴くと、「スウィート・ジェーン」は2コードの曲なのです。3コードじゃなかったのか!衝撃です。チャっとAやBmを入れるから3コードに感じるのですかね。
サビが本当にDとGだけなんです。
単調と思ったのか、ブリッジで展開ありますけど、基本2コードなのです。
それでこんなすごい曲が出来るなんて。
歌の内容は反革命の歌です。
出だしはブルース、ロックンロールの基本、スーツ・ケース持っている所から始まります。場所はロバート・ジョンソンの「ラブ・イン・ヴェイン」からだいぶ時が経っているので、駅のプラットフォームから車が止まる道に変わってます。
ジャックはコルセットをしていたというからルー・リードのことなのでしょう。そして、ジェーンはゲイのルー・リードが結婚した普通の女性のことです。
「俺はロックンロール・バンドにいたんだ」というフレーズが最高にかっこいいですよね。
ルー・リードはむかついてます。昔は詩人になるためには詩のルールを勉強したのに、今のバンドマンはそんなことしないんだ。それを言うと女たち(ファンの子)は目を丸くしてびっくりするけどね。
「俺はもう諦めたんだ」とルー・リードは歌います。もうロックンロール・バンドで苦労するのは嫌なんだと。俺の歌で世の中を変えてやろう、ゲイのことや、自由恋愛とかで、もっと世の中の風通しをよくしようとしてただけなのに、今はプロテスト・キッズ(政治運動する子たち)が、世の中を良くしようと街を壊しまわっている。でもそれはやりすぎなんじゃないのと、歌は続いていきます。
だから俺は普通の事務員になってちゃんと働くよ、そして、ジェーンを嫁さんにするよ。
で毎日遊んでたことは終わり、俺はお金を貯めるよ。
踊りに行くのが好きな人もいるけど
他の人たちは働かなければならい。
世の中が大変なのは分かるよ。「女にはは決してオーガズムなんてありません」なんていう毒母がいるのも知っているよ。そういうのをなんとかしないといけないのというの分かるよ
でも分かるだろ、みんな自分のキャラクターを演じているのだよ。そうやって役をやった人は怒ってふりむいて物を壊したりしない。
俺は、俺の嫁さんをみて、おースィート・ジェーンとつぶやくよ。
そう、この曲が入っているアルバム『ローデッド』をリリース後、音楽活動から引退して、会計士になろうとした自分の歌なのです。ゲイという自分が嫌で、みんながびっくりした本当に普通の女性と結婚したルー・リードの未来日記なのです。
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