松沢呉一のビバノン・ライフ

ベルゴロドでの乱射事件でロシア兵の最大29人が死亡—テヘランでは刑務所が炎上-(松沢呉一)

 

ベルゴロドで銃の乱射事件

 

vivanon_sentenceまず続報。「ウクライナ軍によるロシア領内への攻撃が激化—ベルゴロド州の全学校は休校に」に書いた銃の乱射事件は、軍の訓練施設で起きたものでした。

 

 

ロシア政府はデタラメを発表しているとしか思えず、「テロリスト、つまりはウクライナ軍の仕業」と見せかけようとしていますが、志願兵の訓練施設で口論の末に2人の志願兵が銃を撃って11人が死亡したということらしい。発砲した2人はタジキスタン出身で、ムスリムと思われます。宗教についての言い争いが発端。いたるところにロシア人は対立する要因がありそうです。

しかし、情報が錯綜しています。その写真が見つからないのですが、現場を撮った写真には13人の遺体が写っていて、うち2人が乱射した側で、撃たれて死亡したのが11人ということだと思われます。銃を撃っ’qTたタジキス人は3人で、1人は逃亡という説もあります。また、死亡者数は最低でも23人、最大29人という数字が出ています。

情報が漏れているのは病院に運ばれた負傷兵たちがくっちゃべっているためでしょう。

動員兵だとかわいそうですが、志願兵ですから、全滅すればよかったのに。金のためにウクライナ人を殺すことを志願した連中ですから、同情不要です。なんにせよ軍の規律みたいなものがここには存在しません。

もうひとつふたつベルゴロドの補足。数が多いので、どれがどれだかわからなくなってますが、先週土曜日に、検問所が砲撃され、また、昨日は石油貯蔵庫が砲撃によって発火したようです。飛行場が砲撃されたとの情報もあります。この数からすると、ウクライナは本腰を入れて、ロシア領内の攻撃をするつもりでしょうか。ベルゴロドから目が離せません。

※2022年10月17日付「BNO news」 13人説をとっているメディア

 

 

テヘランの刑務所で蜂起か?

 

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続いてイランです。

以前は事前にアンチ・ヒジャブ・プロテストの呼びかけがなされていて、イラン全土でプロテストが行われましたが、この土日は早い時間帯のプロテストは抑えこまれた感があります。呼びかけをすると警察がそれに対応して警備をするため、呼びかけることが難しい。そのため、小さな規模のゲリラ的な方法でのプロテストが行われていました。早い時間から投石です。

女子はちょっと参加しにくくなったかな。昼の部の女たちを中心としたプロテストについて言えば、残念ながら、インターネットの規制は効果が出ています。インターネットが生きていれば、1時間前に場所を告知することで人を集めることが可能ですが、インターネットが使えないと、口コミで伝達する方法になり、どうしても時間がかかるのだろうと思います。

しかし、長期にわたって、インターネットを遮断したことにより、企業の業務に支障を来しています。インターネットを介した商品の販売を行うeコマース・ビジネスでは平均で売上の7割減とのことです。これでは潰れる企業も出てきているでしょう。こちらも効果抜群です。権力にしがみつく連中は、経済が停滞して、国民が困窮したところでおかまいなし。

クソーっと思いつつ、昨日は情報をチェックし続けていたのですが、なんとテヘランの刑務所で火災が発生。

 

 

 

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