松沢呉一のビバノン・ライフ

最近の「ロシア人にインタビューしてみた」がメチャ面白い—あと10年ロシア兵が死に続ければロシア人はプーチンに反対する-(松沢呉一)

 

「ロシア人にインタビューしてみた」がいよいよ面白い

 

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ロシア人にインタビューしてみた」シリーズは今までも面白かったですが、ここに来ていよいよ面白くなってきていますし、更新ペースが加速していて、ほとんど毎日というくらいの頻度になってきています。英語版でしか公開されないものもありますが、「ロシア人がこの戦争とどう向き合っているのか、いないのか」については日本語版にだいたい移植されてます、

 

 

 

ここに出てくる「プーチンの嘘」の動画がYouTubeでは見つからず。平気で嘘をつくのがプーチンですから、何語で「プーチンの嘘」を検索してもいっぱい引っかかりますが、ここで取り上げられている動画が見つからない。

「プーチン支持」「プーチン不支持」ともう一つロシアには「政治については関心がない」「関心があっても言わない」という層がいます。どこの国でも無関心層がいますが、ロシアではその層が圧倒的に多い。平常時のロシアでは、それがもっとも損をしない生き方です。

そのため、相変わらず、声をかけても答えずに去っていく人が多いでしょうけど、今は「プーチン支持」は少しだけ減り、無関心(と無関心を装う人々)」はそれ以上減り、減った分、「プーチン不支持」を表明する人が増えているってところでしょう。

内心は「反プーチン」でありながら、黙っていた人たちが堂々とそれを表明するようになっただけかもしれないですが、今までは「恥知らず」「嘘つき」「二枚舌」といった強い言葉で批判するのはためらわれたのが、もうそんなことは言ってられなくなったと感じている人たちが少しは増えていて、その大きなきっかけは動員令です。

黙っていることがもっと得だった時代はもう終わりました。黙っていると自分にも死が訪れる時代に突入しました。今まで賢い生き方だった「無関心」を貫いている人がなお多数派でしょうけど、ちょっとずつ変化しています。

 

 

「政治に無関心でいいのか」

 

vivanon_sentenceそのことを次のインタビューが問うています。

 

 

関心を持つべしと言っている人たちが登場するのですが、そう言っているおばちゃんがウクライナ侵攻を全面肯定して説教を始めるところで終わるのが、このシリーズらしい。一筋縄ではいかんわけですが、今まで関心がなかった人が、「無関心ではいけない」というところだけ取り入れた結果でしょうか。

 

 

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