松沢呉一のビバノン・ライフ

大川隆法死去の報を受けた長男の宏洋が最初に考えたこと—歳をとると知人の訃報が増える-(松沢呉一)

相変わらず、PCが不調で、図版の貼り付けができず、タグもつけられません。復調したらやります。

大川隆法が死去して、殺されると思った長男の宏洋

 

vivanon_sentence大川隆法が亡くなったのか。すぐさま息子の宏洋のチャンネルを観ました。大川隆法の死にはさしたる興味はないけれど、息子が何を言うかには興味があります。

 

 

隆法が死にました」 もともと父と子らしい接点がなく、ここ数年は互いに憎悪や軽蔑の対象になっていたとは言え、なんちゅうあっさりとした始まり。

最後まで悲しみは感じられず、「遺産どうするか問題」と「裁判をどうするか問題」について語っています。長男は父親との裁判をいくつも抱え、妹の一人と弟の一人は行方知れず。彼が知らないだけで、家族間では連絡がとれるのか、それも切れているのかわからないですが、普通ではない一家です。さすがと言えましょう。

彼が真っ先に考えたのは、「財産の取り分を増やすために殺されるかも」ということだったのもすごい話。取り分が億単位増えるんだったら、500万くらい払って殺す価値はあります。ただ、税金対策のために、白金の自宅も教団所有になっているんじゃなかろうか。いざ調べたら、個人資産は300万くらいしかなく、「兄を殺すんじゃなかった」と後悔したりして。

宗教団体は初代が亡くなると崩壊することがよくあって、幸福の科学も弱体化することは間違いないでしょうし、骨肉の争いが始まることもよくあるので、これから幸福の科学は面白いかもよ。

 

 

歳をとってからの病気は諦めを伴う

 

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2週間ほど前のこと。銭湯のおばちゃんと身体の不調についての話になりました。

「女の人はホルモンのバランスが狂って、60代になると次々と病気になるのよ」

「それは男も一緒ですよ」

「あら、そうなの?」

というところから、病気自慢になりました。ヘルニアの症状は和らいでいるので、私は副鼻腔炎について教えました。

「副鼻腔炎は治りにくいんですってね」

「そうなんですよ。鼻詰まりを軽減する洗浄や薬はあるんですけど、完治するためには手術するしかないみたい。でも、手術しても再発することが多いので、だったらやっても無駄ですね」

「若い頃に病気になっても、治れば元通りに健康になると思えたけど、歳をとると、死ぬまで付き合うしかないと諦めるしかなくなりますよね」

あー、確かに。私も二種のヘルニア、副鼻腔炎とももう治らないと思ってます。

おばちゃんはちょっと切ないことを言いました。

「このまま死んでいくんだろうなと思ってますけど、私は青春と言えるような楽しい体験をあまりしてこなかったから、なんか寂しいんですよね」

華やかな青春時代を送った人は、それとのギャップで寂しい思いをするので、どっちにしても歳をとることは寂しい。

 

 

年寄りの話題は病気だけじゃない

 

vivanon_sentenceよく「年寄りの話題は病気のことばかり」と言われます。私自身もその通りになってますが、年寄りの話題はそれだけでなく、死についての話題もまた頻繁に出てきます。

この会話の数時間前に、だめ連ペペ長谷川が亡くなったことを聞いたところだったので、「今日も古い知人が亡くなったことを聞きましたよ。どんどん死んでいく」と話しました。

 

 

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