なぜハッタリを連発するイリヤ・ポノマレフは追放されないのか—虚言を利用する人々-(松沢呉一)
ウクライナの反転攻勢が始まった?
すでにウクライナ軍による反転攻勢が始まったとも言われていて、事実、あちこちが燃えてます。
26日の夜、ロシアに占領されているザボリージャのベルジャンスク(Бердянську)で爆発。
何を言っているのかわからんし、何が起きているのかもわからんですけど、夜中の攻撃は見えない分、怖い。ただし、ロシア側は迎撃したと言ってます。
同じく26日の夜、ウクライナ国境近くの南部ロシアであるクラスノダール(Краснода́р)で爆発。
ドローン2機による攻撃があったということです。携帯電話の中継塔を狙ったものと見られていますが、これらも迎撃されたようで、墜落したドローンが民家に落ちて、中継塔は無事のようです。人的被害はなし。
翌27日もベルジャンスクに攻撃がありました。
ロシア軍が駐留する建物が爆発、炎上した模様。
この中にあるように、同日、マリウポリでも工場近くで複数回爆発。ロシアはストーム・シャドウが使用されたと発表。
同日、ロシア領プスコフ(Псков)では、パイプラインを狙ってドローンが攻撃。
管理棟が破壊されましたが、パイプラインの損傷はなかった模様。
これですべてではなく、とても全部は把握できないのですが、本格的な反転攻勢となると、戦車部隊が一気に攻めこむのでしょうから、なお前哨戦か。
かつロシアは相変わら適当にミサイルを撃っていて、いくつかは着弾したようです。そのひとつは26日にドニプロにある病院と動物病院に着弾して、計4名死亡。
ロシア義勇軍がイリヤ・ポノマレフに警告
ロシア領内への攻撃はロシア自由軍なりロシア義勇軍なりによるものなのでしょうか。
しかし、先日の侵入(帰還)は北部(ウクライナにとって)のベルゴロドだったのに対して、今回のクラスノダールは南部です。プスコフはその間。部隊を分散させているのかもしれないですが、神出鬼没であり、ロシア軍は全国境沿いの領内を警備しなければなりません。まさにそれが狙いでしょう。
ウクライナ軍がやっても、「知らん」ということにしておけば、ロシア自由軍かロシア義勇軍がやったことになります。つまりはロシアの内戦。
そのロシア義勇軍がイリヤ・ポノマレフに「自分たちの成果に手を出すな」と警告したという「メデューザ」の報道に笑いました。
ここまで見てきたように、イリヤ・ポノマレフはパルチザンや民兵組織はどれもこれも自分が仕切っているようなことを言っているため、ロシア義勇軍がキレたようです。
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