銭湯で会ったスリランカ人との会話—東中野「西太后」の「差別」貼り紙を検討する[補足編3]-(松沢呉一)
「内閣府「人権擁護に関する世論調査」から読む外国人に対する差別[下]—東中野「西太后」の「差別」貼り紙を検討する[補足編2]」の続きですが、今回は先日あった話をまとめただけで、「西太后」の騒動と直接関係はないです。
スリランカ人とベトナム人
先日、銭湯の脱衣場でスリランカ人の客とダベりました。ヒゲを伸ばしていて年齢がよくわかりませんでしたが、40歳くらいかな。
彼は日本に13年住んでいて、建築現場で働いています。と言っても、力仕事ではなく、技術職のようですが、詳しくは聞きませんでした。直接か下請けかわからないですが、ゼネコンに雇われているそうです。不法滞在者を雇うと、雇い主も罪になるので、大手の建設現場では不法滞在者は働けない。
「コンビニでもけっこうスリランカ人が働いてますね」
「最近増えてますね。建築現場でも増えています。日本人はやりたがらない仕事ですから。他はインドネシア人、ミャンマー人、カンボジア人が一緒に働いてます」
ベトナム人はいないみたい。ベトナム人はそんな仕事はせず、犯罪をやります。
来日外国人犯罪の国籍・地域別検挙状況(令和2年)
自動車泥棒はスリランカ人がメチャ多いのですね。4割以上。ルワンダ、ウガンダは来日数が少ないのに自動車泥棒が多いのは、最初からそのために来日するのが多いってことでしょうか。プロじゃね。
しかし、刑法犯全体ではベトナムと中国が頑張っていて、2国だけで約6割。来日中国人は2019年の数字で9,594,394人、来日ベトナム人は495,051人。中国人の20分の1近いので、率で言えばベトナム人が抜きん出ています。以前書いたように、ベトナムは手引きをするブローカーが悪質で、最初から違法滞在を前提とした不良たちを送り込んできます。
もちろんすべてがそうなはずはないですが、これだけ犯罪率が高いとなんらかの対策が必要であり、さもないとベトナム人というだけで警戒されて、真面目にやっているベトナム人がかわいそうです。
スリランカ人にとって日本は馴染みやすいらしい
スリランカ人はここ数年で来日者数が激増していて、スリランカ政府も日本で働くことを奨励しています。内戦が続いて経済的に逼迫し、国民を国外に送り出して、外貨を稼ぎたいのだろうと思います。
「スリランカは仏教が強いんですよね」
「そうです。7割が仏教徒です。だから、日本に似ているところもあります。似てないところもありますけど、主食は米だし、肉より魚をよく食べますから、日本の食べ物は合うんですよ」
スリランカの味付けはインドに近いと思いますが、食材いは近いらしい。
仏教と関係しているのかどうか知らないですが、私の数少ない経験では、真面目そうで物静かな人が多い印象です。
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