松沢呉一のビバノン・ライフ

難癖中国人の言い分を検証する—日本では「港区放尿女子」が世間を騒がせ、英国では「小粉紅」が世界を呆れさせた[3]-(松沢呉一)

中国人側の主張の嘘とドクターKが中国人たちを日本人だと誤解した経緯—日本では「港区放尿女子」が世間を騒がせ、英国では「小粉紅」が世界を呆れさせた[2]」の続きです。

 

中国人が演奏していた事実をなかったことにする難癖中国人

 

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Mengying LiuドクターKを貶め、自分らには何の落ち度がないかのように見せかけた動画で、ドクターKが40分間ピアノを独占したと言ってます。

では、確認してみましょう。前回埋め込んだ動画(ドクターKと中国人たちが和気藹々と交流している動画)を「動画1」とします。前々回埋め込んだ動画(トラブった様子が収録された動画)を「動画2」とします。

動画1」は5分59秒あり、「動画2」は37分35秒あって、両方を合わせて「40分間ピアノを独占した」と言っているのではないかとも思うのですが、「動画1」では、3分23秒までジムが弾いてます。ドクターKが横から連弾するところもありますが、主体はジムです。5分過ぎからは、中国人の男が弾いてます。おそらく彼は春節祝いの撮影用に呼ばれたのでしょう。

確定はしていないですが、私の見立て通り、ジムが中国人たちのコーディネーターだとすると、「動画1」は中国人グループがすべての時間を支配しています。

動画2」でドクターKが演奏しているのは冒頭の9分足らずです。以降はMengying Liuが難癖をつけてきますから、これ以降の30分近くは中国人たちがピアノを独占して、誰も使えなくしたとも言えます。さらにはこの後の数日はピアノが閉鎖されますから、この期間も中国人たちが独占したと言えなくもない。

動画1」の前にドクターKが演奏していたかもしれないですし、「動画1」と「動画2」の間に演奏していた可能性もありますが、Mengying Liuは何ら根拠を出していませんので適当なことを言っているのでしょう。

中国であれば元動画を削除して、あとは適当なことを言っていれば国民を騙せますので、Mengying Liuは中国共産党方式を国外でやっていやがります。

 

 

撮影のために必要な準備もしないで難癖をつけたことへの反省はゼロ

 

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動画1」でも、場を支配しているのはドクターKだとは言えますが、中国人たちこそ、あれだけ仕込みをしていた以上、30分程度の時間が欲しかったのだろうと想像します。その間、ドクターKが参入してきて、共産党礼賛の曲(かなんか知らんけど)をブギウギにされてはたまったものではないので、完全独占したかったのでしょう。

共産党のお偉いさんがここに来ることになっていたので、その時間までに準備を終わらせる必要があったなどの憶測も出てますが、「そうとでも考えないと彼らの行動が理解できない」という以上の根拠がないのでここではパスするとして、彼らの言い分通り、春節用の、いわばヤラセ動画を撮ろうとしただけだったとしましょう。

そもそも確実に一定時間独占できる保証がないストリート・ピアノを使って撮影を組み、多数の仕込みを用意したこと自体が無謀であり、傲慢です。行けばすぐに弾けるわけではなく、時には1時間以上待たされることがあったり、一度も弾くことができないこともあることが前提になっているのがストリート・ピアノであり、その趣旨を無視しています。それとも中国人だけは許されるってか。

だったら、事前にドクターKに問い合わせて、彼がいない時間を確認すればいい。他にも弾く人がいるかもしれないので、早朝か深夜に撮影すればいい。

それでも予想しなかった事態があり得るので、英国のアニメソング専門のピアニスト、ジョー・ジェンキンスのように、自分らでピアノを用意すればいいではないか。

 

 

ピアノを会場内に持ち込めなかった時のために、彼はメロディカも用意しています。

彼の熱心なファンというわけではないですが、出来合いのストリート・ピアノではなく、自身でピアノを用意した上で、この動画のようにピアノを他の人たちにも使わせ、他の楽器を演奏する人たちとジョイントする様が楽しくて、彼の動画はけっこう観てます。

 

 

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