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豊橋中央-杜若 観戦記(2024年選手権愛知大会)

7月24日に岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで行われた準々決勝の第1試合、豊橋中央-杜若の観戦記です。
杜若は2年連続ベスト8から上を狙うという試合。豊橋中央はキャッチャーの松井選手の故障で出られないのがどうなるか注目でした。

豊橋中央
000001200|3 H4 E0
11210021X|8 H12 E1
杜若

豊橋中央
内山(18)、前島(1)、谷奥(10)、小栗(11)-河本

杜若
西脇(1)、長塚(11)-北本

投手成績

豊橋中央
内山京介 2回 41球 被安打2 四球1 三振3 失点2

前島史弥(3年) 2回2/3 被安打5 死球1三振1 失点3

谷奥隼介(3年) 1/3 6球 被安打0 四球0 三振1 失点0

小栗遥大 3回 54球 被安打4 四球1 三振4 失点3

杜若
西脇光世 8回 126球 被安打4 四死球4 三振10 失点3

長塚陽太(2年) 1回 20球 被安打0 四球1 三振1 失点0

(出場選手)

豊橋中央
9高橋 7六車 5高安 3佐藤 6近藤 4米田 8成瀬 1内山(18)→H浅原(16)→1前島(1)→1谷奥(10)→1小栗(11) 2河本(12)→H井本(13)

杜若
6福田凛 7福田勇(17) 5杉浦(9) 4勝田(5) 2北本 9小林(7)→R坪香(8)→1長塚(11) 3松本(4)→3鬼頭(3) 1西脇→9 8磯谷(19)

(試合経過)
1回裏、無死3塁からワイルドピッチで1点。杜若が先制。1-0
2回裏、無死3塁から6番小林の犠牲フライ。2-0
3回裏、ピッチャー交代、前島。2死1,2塁から4番勝田の2点タイムリー2ベース。4-0
4回裏、2死3塁から9番磯谷のセーフティバントがタイムリー内野安打に。5-0
5回裏、2死2塁でピッチャー交代、谷奥。
6回表、2死1,2塁から4番佐藤がタイムリー。5-1
7回表、無死1,3塁から8番前島がタイムリー。1死1,3塁から1番高橋が犠牲フライ。5-3
7回裏、無死2塁から1番福田凛がタイムリー3ベース。1死3塁から杉浦がタイムリー。7-3
8回裏、1死2塁から7番松本がタイムリー3ベース。8-3
杜若が勝って21年ぶりの準決勝進出。

総評

豊橋中央は前の試合中に正捕手の松井選手が怪我。骨折ということでこの試合でもベンチには入っていたもののもちろん出場は不可能。控えの河本選手で戦うことになりましたが、公式戦はほとんど経験が無かったそうで・・・。特に内山投手の時に何度もバッテリーエラーが発生し、弱点を露呈。序盤の2失点はいずれもワイルドピッチ絡み。また、杜若も相手の弱みにつけ込む形で盗塁を積極的に仕掛けてチャンス拡大を図り、優位に試合を進めました。

チャンスを確実にものにするしたたかさをみせた杜若。

一方豊橋中央打線は西脇投手のスライダーを中心にした投球に、特に低めを振ってしまって5回までノーヒットに。それでも6回くらいから徐々に低めを見極めはじめて、6回表に初ヒットからタイムリーで1点を返すと、7回表には四球とエラーからのチャンスでタイムリーと犠牲フライで2点。2点差まで詰め寄ります。

しかし6回裏からリリーフした小栗投手が7回裏につかまり、福田凛選手のタイムリー3ベース等で2失点、8回にも松本選手のタイムリー3ベースで失点し、杜若がベスト4を決めた試合になりました。

杜若は西脇投手を8回まで引っ張っていました。監督は交代時期を迷ったと言っていましたが、基本は西脇投手に任せたい意向のようで、それに応えた西脇投手もお見事。

最後長塚投手も140㎞をマークして、地力のあるところを見せました。準決勝での先発をどうするかも注目です。

豊橋中央は正捕手不在という不測の事態に対応できなかったのが全てという試合になってしまいました。萩本監督は準備をしていなかった監督の責任とおっしゃっていましたが・・・。プレーの上での怪我ですし、怖いですね。

ただ、それでも打線がもう少し打って杜若を苦しめたかったところでしたが、西脇投手の投球がお見事だったと思います。

21年ぶりのベスト4。過去最高成績もベスト4なので、これを超えられるかが注目です。

ピックアップ選手

豊橋中央 佐藤 大海 内野手(3年)

4番1塁で出場。第1打席、第2打席は合っていないという感じの三振でしたが、6回にチャンスでしっかりと捉えて反撃ののろしとなるタイムリーを放つ。

豊橋中央 小栗 遥大 投手(3年)

6回からマウンドへ上がり、MAX144㎞をマーク。自信の打撃で7回表にはタイムリーを放ち、一旦は2点差まで詰めたのですが・・・。7回裏、8回裏に長打を打たれて失点。攻めきれなかった印象でした。

豊橋中央 内山 京介 投手(3年)

先発して146㎞をマークするなど、ボールそのものは悪くなかった。ただ、構えたところとずれるとキャッチャーが止められずにバッテリーエラーが3つ。それで失点が重なり苦しかったですね。

杜若 西脇 光世 投手(2年)

130㎞台のまっすぐとスライダー。スライダーも大小ある感じで、これに豊橋中央打線が翻弄されていました。5回までノーヒットに抑えてチームに流れを呼び込みました。

杜若 福田 凛空 内野手(3年)

1番ショートで出場。いきなり内山投手からヒットを放ち、先制につなげると、7回裏には2点差に迫られたところでタイムリー3ベース。これが大きかったと田中監督も認める一打となりました。

杜若 勝田 悠斗 内野手(2年)

4番セカンドで出場。2安打がいずれも2ベース。3回には貴重な2点タイムリー2ベースとなり、試合の流れを決定づけました。

杜若田中監督、福田凛主将、豊橋中央萩本監督談話
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