2024年秋・新チーム始動訪問② 春日井工科編
新チーム始動訪問の第2弾は春日井工科高校編をお送りします。
春日井工科は昨年秋、今年春と公式戦は全敗。正直自分としても夏の大会前はノーマークでした。
そんな高校が前年ベスト8の杜若と1回戦で接戦を演じたのでびっくり。
後日、土井聡馬監督と知り合う機会があり、この度取材に赴くこととなりました。
春日井工科は2017年の夏に3勝して4回戦進出という躍進を見せるも、それ以降は2022年に1勝した以外は初戦敗退となっています。人数不足もあり、なかなか公式戦でも勝ちに恵まれない状況が続く。
春日井工科として、夏の過去最高成績は1993年の5回戦進出がある。
◇この夏の振り返り
6月29日 刈谷球場
杜若
000001101|3 H6 E1
010000000|1 H2 E2
春日井工科
杜若
金原(10)、西脇(1)-北本
春日井工科
岡田(1)-村井
1回戦でこの夏にベスト4へと躍進することになる杜若と対戦。2回裏に村井友哉選手(3年)のホームランで先制。5回終了時までリードするという健闘を見せる。
6回表に追いつかれ、7回表に逆転を許す。最終的には3-1というスコアでしたが、それでも大健闘と言っていい結果を残しました。
この試合について土井監督に振り返っていただきました。
「大会前にチーム状態は上がってきていて、ある程度戦えるのではという手ごたえは持っていました。根拠としては投手陣が四球を出さなくなって、守備でエラーが少なくなった。そのため、5月以降の練習試合で3失点以内に抑えることが出来ていて、ほぼ負けなしで大会を迎えることに。たとえ杜若相手でも同じように戦えれば勝機はあるかなと思っていました」。
「試合ではエースの岡田(秀斗/3年)が完投。3失点に抑えて、打の要である村井がホームラン。最終的には失策も絡んで、相手の力強い打撃に逆転を許し、リリーフで出てきた西脇光世投手(2年)には手も足も出なかった。それでも3年生4人しかいない中で私学相手によく戦ってくれたと思います」と自チームの戦いぶりを賞賛。
その杜若がベスト4まで進出。そのことについては「ピッチャーはものすごくよかったのでそんなには打たれないでしょうし、打線の状態が上ってくれば勝ち進むのではと思いました。実際3回戦以降は打撃の状態も上がっていたので、ベスト4という結果もそんなに驚きはないです。ただ、うちとしては初戦という状況で勝つチャンスはあった。生徒たちには自信になったのでしょうが、惜しかったな」と悔しさをあらわにします。
◇監督の経歴と指導方針
土井聡馬監督は大府高校出身の28歳。その後大体大へ進み体育の教職を取得。卒業後は4年間大府高校で講師をしながら野球部のコーチを務め、野田雄仁監督(現刈谷工科監督)や中嶋勇喜監督のもとで野球指導を経験。教員採用試験に合格して、2023年春に春日井工科へ赴任しました。
赴任後すぐに部長として野球部で指導するようになり秋から監督として指揮。この夏のチームが監督として最初の選手たちということになりました。
高校時代のポジションを伺うと「実は高校入る前から故障がありまして・・・。3年間、選手としてではなく、裏方というかマネージャーとして過ごしました。その時に指導者を志して大体大に進みました」と振り返ります。
目指す野球としては「投手を中心に失点を無くし、守り勝つ野球。取れるアウトを確実に取って、接戦を勝つというのが理想」とのこと。
そのためには練習の量を追い求める。「時代に逆行しているかも知れませんが、ある一定レベルに行かないと質というのは求められないと思っています。まずは量をこなして身体で覚える。土台を作って積み上げていく形で強化していきたい」。
◇新チームについて
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