Bをかたーる首都圏版。ミムラユウスケWEBマガジン

天皇杯史に残るジェッツの大逆転勝利の要因とは<天皇杯>

最大21点差をつけられた千葉ジェッツが逆転勝利を飾れた要因はどこにあったのか?

 

21点差から逆転するのも簡単ではないが……。天皇杯準決勝の相手は強豪・宇都宮ブレックスだった。ブレックスはリーグで最も守備が堅く、1試合平均失点はリーグ最少の68.1点。そんなチーム相手に21点差をつけられるというのは絶望的な状況だ。

今回の逆転勝利の勝因は「Bリーグの全選手のなかで最もバスケIQが高い」と自称する西村文男の言葉に表れている。西村は必要なときには言葉を重ねることもあるが、一言で表現できるときにはあえて言葉数を少なくして、その言葉に重みをもたせる。

「久しぶりに鳥肌が立つような試合展開だったので。さすがの自分でも、グッとくるものはあった」と試合を振り返った西村が考える勝因は以下のものだった。

「ホームの力。この言葉につきるのかなと思います!」

 

パトリックHCも独特な表現で、船橋アリーナを埋めたファンやブースターの存在の大きさをたたえた。

「今日は本当にビッグウィンで、船橋アリーナは(相手にとって)最高にうるさかったと思います!」

 

ただ、船橋アリーナの熱狂は一夜にして生まれたわけではない。

例えば、4日前の横浜ビー・コルセアーズ戦のこと。3Qの残り9分11秒の場面。ジョン・ムーニーは逆転シュートを叩き込み、これがバスケットカウントになった。その判定を受けた直後、彼はゴールではなく、スタンドの方を向いて、両手を何度も上に書き上げるアクションをした。

もっと、もっと、盛り上がってくれ!

そんな思いが込められた、ファンやブースターをあおるジェスチャーだった。

あのようなアクションが生まれたことと、今回の天皇杯における逆転勝利との関係について問うと、西村は以下の様に話した。

(残り 1166文字/全文: 1913文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

会員の方は、ログインしてください。

前の記事 »

ページ先頭へ