久保憲司のロック・エンサイクロペディア

ジョニ・ミッチェル『ボース・サイド・ナウ』誰もが見る景色を見ても、ここまで深く考えられる歌を作ってしまうジョニは天才だと思うのです。

 

 

あまり誰も言わないすけど、世界一ヘヴィな曲、レッド・ツェッペリンの「移民の歌」って、ジョニ・ミッチェルのことを歌っているんじゃないすかね。

北欧から来た全てをぶっ壊す神様って、ジョニ・ミッチェルとしか思えないんですけどね。

北欧の女王のような顔をしながら(ニコとかテイラー・スウィフトと同系列に顔ですよね)、カナダ人(移民)のくせに、俺たち源流(イギリス、アメリカ)のロックを投げ倒そうとする奴。

あのジミー・ペイジのF#を大正琴のようにかき鳴らすリフもジョニ・ミッチェルがアコギを弾いているのを再現しているようです。そして、ロバート・プラントンの高い歌声もジョニの歌声のようです。

「アー、アー、アーだって、私はそんなバカなみたい歌い方しないわよ」とジョニ・ミッチェルに怒られそうですが。

もちろん、完全にジョニにリスペクトを込めてというか、ジョニみたいな曲を作るよと作られたツェッペリンの曲は「ゴーイング・トゥ・カリフォルニア」です。

 

 

 

この曲はローレル・キャリオンの女王と言われたジョニ・ミッチェルに会いに行きたくなる曲です。でもジョニの最高傑作の一つ『ブルー』に入っている「オール・アイ・ウォント」の足元にも及ばず、“カリフォルニア”というフレーズ、ひとつだけでもジョニの同じアルバムに入っている「カルフォニア」におよびもしない。

 

 

 

でも、唯一「移民の歌」はツェッペリンが勝ってるような気がします。

70年代後半パンクだった僕は「ローレル・キャニオンか、ケッ」と思っていたんですけど、今はちょっと行きたいと思っています。

ドアーズの「ラブ・ストリート」で歌われた“クリエイチャーが出会う雑貨屋さん”まだあるそうです。ラブ・ストリート(ローレル・キャニオン)に家を持っていて、賢い人って、ジョニ・ミッチェルにしか聞こえないです。彼女が何をしているのか、気になるって、いい歌ですね。

 

 

 

 

ジョニ・ミッチェルの初期の名曲「ボース・サイド・ナウ」は僕は、ずうっとバズコックスの「ショット・バイ・ボース・サイド」みたいな、右と左がどうとかじゃなく、私はどちらからも物事を見るのよと歌う歌かと思っていました。

ジョニの代表曲の一つ、「ウッドストック」も、そんな歌ですよね。

 

続きを読む

(残り 1611文字/全文: 2737文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »