松沢呉一のビバノン・ライフ

バイデンに性的暴行を受けたと騒いだ「虚言の人」タラ・リードがロシアで復活—新井祥子・元草津町議もロシアで復活してはどうか-(松沢呉一)

 

バイデン大統領が転倒したことの解説

 

vivanon_sentenceジョー・バイデンが転倒しただけで世界中のメディアが取り上げています。

 

 

80歳なんだから、簡単に転ぶさね。そのあとジョギングするポーズを見せたのは、WBCで佐々木朗希投手からデッドボールを受けたあと、全力でダッシュして見せたチェコ代表のウィリー・エスカラ選手を彷彿とさせます。

前に書きましたが、歳をとると三半規管の老化によってバランスを崩すことが増えます。クラッとするだけで転ぶまではめったに至らないですが、私も方向転換をする時、後ろを振り返る時、急に立ち止まる時などに、頻繁に転びそうになってます。その上、足腰が弱ると転ぶのでしょう。

解説終わり。

 

 

「虚言の人」タラ・リードの解説

 

vivanon_sentenceそんなことより私は、バイデンに性的暴行を受けたと告発したタラ・リード(Tara Reade/日本語だと同じタラ・リードになるTara Reidという米国の女優もいるので、検索の際は注意のこと)が約四半世紀ぶりに復活したことに注目してます。

彼女は、上院議員だったバイデンのスタッフについている助手だった1993年にハグやキスを強要されたと告発します(刑事告発ではなくて、世間に訴え出たという意味)。大統領選を前にした2000年4月のことです。

バイデンはこれを全面的に否定。

当初は色めきだったマスコミですが、彼女が言う性的暴行には信憑性がない。その件で告訴したと言うのですが、その記録もないし、彼女自身の経歴に詐称が見つかり、「そういう人ね」ってことであっという間に忘れ去られます。つまりは「虚言の人」ってことです。

草津町の新井祥子・元町議を彷彿とさせますね。タラ・リードにとって残念だったのは、米国は虚言に対して日本より厳しいようで、北原みのりのように自分の発言を鵜呑みにしてデモをやって、悪質な誹謗中傷をやってくれる人たちがいなかったことでしょうか。それをやったところで虚言は覆りませんでしたが。

このふたつの例だけで日米の世論なりメディアなりの質を決めつけられないですが、このふたつの例を比較すると、タラ・リードの発言やその過去について検証し、「虚言の人」となったらもはや相手にしないのに対して、新井祥子・元町議については起訴、あるいは裁判の結果を待たないと判断しないメディアや個人が多いと言えそうです。どちらがいいかは置くとして。

※2023年6月1日付・日本語版「BBC」 23年ぶりに注目されたタラ・リード

 

 

ロシアで復活したタラ・リードと同席したマリア・ブティ

 

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それから23年。彼女は再び公の場に姿を現しました。ロシアメディアが主催する記者会見に彼女は嬉々として登壇。

 

 

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