松沢呉一のビバノン・ライフ

ベルゴロドで何が起きているのか—大規模な住民避難と火災、略奪、そしてプリゴジンが収拾に-(松沢呉一)

ロシアで久々の数千人規模のプロテスト

 

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これで泣いてしまいました。

 

 

この呼びかけがなされていることに気づいていなかったのですが、昨日4日の日曜日、世界の20カ国以上、120ヶ所で、ナワルニー47歳の誕生日祝い+抗議の行動をしたのは多くがロシア人だったとのことです。

国外だけならともかく、国内でも数千人が行動しました。リスクが高いわりに効果は期待できないのだから、地下活動をした方がいいというのが私の考え。爆弾を仕掛けたり、火炎瓶を投げることだけでなく、ロシア軍の動向をウクライナに知らせるだけでもいいし、指名手配された人たちを一時的に匿うだけでもいい。ナチスドイツ時代のユダヤ人救援活動と同じです。

そう思っていたのは。行動する人たちの多くはすでに捕まっているか、国外に脱出しているため、もう大きな動きは起きないと決めつけていたからでもありますが、数千人規模で立ち上がる人々がまだいることに驚きました。戦争が始まった当初の行動では万単位の人が集まっていましたから、その数は比較にならず少ないですが、「たかが誕生日」にこれだけ集まるくらいに、やはり国内的な危機感は高まっているのだと思います。

治安部隊は、モスクワの中心部を封鎖して、プロテスターたちが入れないようにしたため、あちこちに分散して、プラカードを出しては逃げるという行動をとったようです。それでも動画にあるように拘束された人は100人以上。風船を持っていただけで拘束された人も。ジャーナリストも軒並み拘束されました。ピーク時は拘束者数が4桁でしたから、激減ではありますが。

ほとんどの人は昨日か今日には釈放されていますが、携帯電話のチェックが行われているので、そこで何か見つけられた人はさらなる取り調べが待ってます。少なくとも拘束された記録は残ってしまうので、「どうなんかな」と思うのですが、どこか国外のデモ参加者が、「これで変わるわけではない。しかし、収監されている人たちを元気づけることができる」と言っていました。

上の動画の冒頭に出てくるナワルニーの映像でもその様子が見てとれますが、彼は体を悪くしているみたいです。十分な治療を受けられないのではないか。狭いところに閉じ込められていると、精神を病む人もいます。外で動いてくれている人たちがいることを知るのは心強いでしょう。

内部に情報が伝わるかどうかわからないわけですが、刑務所の前で騒いだ人たちもいたそうです。もし声が届いたらさぞ嬉しかっただろうと思ったら泣けてきました。

※2023年6月4日付「OVD-info」 以前から、拘束者の集計をやっているサイトで、今回もロシアの27都市で117名をリストアップ。個人行動をしているため、漏れている人もいるでしょうから、実際にはもっと多い。

 

 

ロシア義勇軍とロシア自由軍はクルスクまで進撃

 

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そんなこともありつつ、ロシアは南部ドネツクでウクライナの反転攻撃が始まったと発表、それを粉砕したと言ってます。これに対して、ウクライナはノーコメント。たぶんロシアの誤解です。

ロシア自由軍ロシア義勇軍によるロシア侵攻(ロシア帰還)は、その後も続いています。ちょっと入ってちょっと戻って、国境越えをした証拠を残しているだけでなく、深くロシア領内に進みつつあるようです。

ベルゴロドだけではなく、クルスク州にも進撃しているとの報道もあります。数回前に、よりモスクワに近いクルスクに進撃するのではないかと見ていた通りの展開です(私は正規軍が進撃すると予想していたわけですが)。クルスクでナチスドイツは赤軍に負けましたが、今回はどうでしょう。

以下のポーランドのテレビが映像をまとめています。

 

 

BGMはロシア自由軍やロシア義勇軍の元の映像につけられたもののようです。

最後の方に出てくる映像はウクライナ正規軍のものだと思われますが。ロシア兵の遺体がゴロゴロ転がっています。

 

 

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