松沢呉一のビバノン・ライフ

増田かおる松戸市議はTwitterに向いてないし、議員にも向いてない—謝罪すれば済むことなのに謝罪できずに傷を深めるのはなぜか[補足編2]-(松沢呉一)

祝・戸上梨香のラッピング電車/全国フェミニスト議員連盟は今からでも謝罪すれば?—謝罪すれば済むことなのに謝罪できずに傷を深めるのはなぜか[補足編1]」の続きです。

 

 

増田かおる松戸市議がまたやらかした

 

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知り合いでもなんでもない著名人が亡くなった時は、相当に思い入れがあるか、「亡くなった」という以上に何か要因がない限り(「死因が特殊」とか、「亡くなったことで初めて知った事実に興味を惹かれた」など)、原則反応しないことにしています。

どんな人かもわかっていないのに、知ったようなツラをして語るのは失礼です。生前は褒めたことがないのに、亡くなった途端に褒め称えるのは嘘くさい。褒めるなら生きている間に。批判してきた人物でも、亡くなったら、ここぞとばかりに批判するのは卑しい。批判的に取り上げる場合は時間を空けます。また、自分の主張のために死を利用するようなことも避けたい。これもやるんだったら時間を空けます。

私のような粗野な人間でも、この程度の倫理観は持ちあわせております。

そう思っている私が、もっとも避けるべきことをやったのが増田かおる松戸市議です。悪名高き全国フェミ議員連盟の元代表にして、戸定梨香に難癖つけた張本人。

不愉快極まりないので、これも触れたくなかったのですが、昨日、戸定梨香のラッピング電車について書いたので、夢を与え、松戸市のPRに貢献する戸定梨香に対して、それを潰そうとした側が今も汚物をまき散らして、松戸市を貶める様を見ておきます。

増田市議は、ryuchellの名前を「れいちぇる」とし、自殺と見られるとは言え、そう断定されていないうちから自殺と決めつけ、内面も決めつけ、トランス差別が原因であるかのようなことをツイート(このツイートはすでに削除されていますが、ここにSSを出した「千葉日報」に掲載されています)。

タイプミスはよくあることとは言え、「りゅうちぇる」を「れいちぇる」とは間違いにくいような。つまり、生前にはさしたる関心がなかったんでしょう。生きているryuchellには関心がなく、死んだ途端に「使えるぞ」と関心が出てきて、食いついたと。

このツイートは13日の午前1時14分。Twitterに新搭載されたファクトチェック機能「コミュニティノート」ですぐに間違いを指摘されていますが、謝罪ツイートをしたのは同日午前11時34分。

ツイートしてすぐに寝てしまったのかもしれないですが、「こんな程度の間違いや決めつけ、政治利用はどってことない。時間が経てば静まる」とでも思っていたのでしょうか。大炎上に至り、「れいちぇる」がTwitterのトレンド入りし、やっと謝罪ですよ。悪いと思ったのでなく、批判を静めるために心にもない謝罪をしただけでしょう。

しかも、この時は軽く謝っただけで、正式の謝罪はのちほどということだったのですが、それが出たのは同日午後10時30分。

あるいは炎上すれば名前が売れて、政治家生命は安泰と考えたのかな。よかったな、有名になれて。

この騒動とともに戸定梨香のラッピング電車についても取り上げている人が多いのが救いです。

※2023年7月13日付「千葉日報

 

 

Twitterも議員もやめた方がいい

 

vivanon_sentence謝った人を叩くべきではないのですが、この場合は名前を間違えたことだけが問題ではなく、謝罪するまでに10時間以上、正式の謝罪まで22時間以上かかったことも問題ですから、名前を間違えたことを形だけ謝っても手遅れです。

それまで名前さえ知らなかったのだとしても、間違いだと指摘されたら、10秒で確認が可能であり、1分で謝罪と訂正のツイートは可能です。すぐさまそうしていたら、ここまで大事には至らなかったでしょう。なぜこうも自分の間違いを認められないんですかね。

 

 

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