「共に民主党」李在明代表のハンストに対する韓国民の反応—尹錫悦政権支持ではない層も反日運動にそっぽを向き始めている(松沢呉一)
「共に民主党」の李在明代表のハンストは不発に
尹美香の裁判について韓国メディアを読んでいる時に、野党「共に民主党」の李在明代表がハンストをし、その結果、病院に運ばれたとの記事を読んでいたのですが、以下の報道で、その思惑がよくわかります。
本人の計画では、ハンストをすることで国民が立ち上がり、逮捕されようものなら、不当だと抗議することになり、それを恐れて、検察は逮捕をためらうってことだったのでしょうが、世論は冷ややかであることは韓国の報道でも伝えられていて、「夜は家に帰るのでは、ハンストの意味がない」との声も出てました。夜は帰宅するのは事実のようで、家でたらふく食っているとしてもわかりゃしない。
しかし、支持者以外はまるで盛り上がらず、「共に民主党」からも造反者が出ていて、計画は裏目に。
ただ、検察が出した逮捕状を裁判所が棄却し、逮捕には至らず。証拠隠滅や逃亡の恐れがないという理由です。容疑はいくつもあるので、李在明の危機はまだまだ続きます。次はどんなパフォーマンスを用意しているのでありましょうか。
容疑のひとつである北朝鮮への不正送金疑惑はどんな内容なのかざっと読んだのですが、問題がかなり大きく、かつ複雑なので省略。
海鮮市場は売り上げ上昇
このハンストは、直接には福島原発からの処理水放出に対する尹錫悦政権の姿勢に抗議したものでしたが、ここにも計算ミスがありました。
処理水放出に対する韓国での反応は以下に大変よくまとめられています。
私が韓国の報道を見ていた印象とおおむね合致しています。
すでに見たように、左派は処理水を大きく騒ぎ立て、毎度のごとく日本商品の不買や日本旅行を諌める動きもありましたが、韓国政府は丁寧に国民に説明し、左派の主張の間違いを徹底して訂正したことで、沈静化した感があります。
ANNソウル支局の記者が、李在明のハンストは支持者向けでしかないと指摘していますが、これは韓国でも指摘されています。反日を煽っても、左派の一部にしか通じなくなっていると言いますか。
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