松沢呉一のビバノン・ライフ

ハロウィンとコロナと観光客—路上飲酒禁止への道-(松沢呉一)

 

日本におけるハロウィンの変遷

 

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ハロウィンと言えば、私にとってはメタル・バンドより、ホラー映画より、ソニックユースの曲名です。

 

 

 

 

この頃(1985)、ソニックユースが大好きでしてね。でも、久々に聴いたら、思っていた曲と違う。他の曲と混同してたみたい。

当時、ハロウィンは音楽や映画、小説の素材でしかありませんでしたが、2000年頃から、ハロウィンらしい飾りつけをする店が急速に増えてきて、私の知人でも、仮装して街に繰り出すのが出てきたと記憶します。この時点で「ハロウィンは渋谷」ってことになっていたはず。

それから間もなく渋谷での騒ぎが問題化し、今年は厳戒体制が敷かれ、早くから自粛要請がなされていたことも功を奏して、今年は少しは落ち着いたようです。

 

 

渋谷区の路上飲酒禁止条例

 

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ハロウィンと年末に限定され、地域も駅周辺に限定され、罰則もありませんが、渋谷区では、「渋谷駅周辺地域の安全で安心な環境の確保に関する条例」によって、公共の場所(道路、公園、広場など)での飲酒が禁止されています。

 

 

第6条 来街者は、次の各号に掲げる期間において、渋谷駅周辺地域のうち、区規則で定める区域内の公共の場所(道路、公園、広場その他公共性を有する場所をいう。以下同じ。)で飲酒をしてはならない。

(1)0月31日及び11月1日並びに10月24日から同月30日までの金曜日、土曜日及び日曜日

(2)12月31日及び1月1日

(3)前2号に掲げる期間のほか、区長が特に必要と認める期間

2 区長は、前項の規定による飲酒の制限について、時間帯を限って行うことができる。

 

 

酒を飲まない私でも、「路上で酒を飲むくらいはいいだろ」と思ってますし、それが日本の良さだろうと思っています。これについては、「世界でもっとも楽しい都市ランキング2部門で東京が1位」のカラクリ -飲酒文化と風営法 」を参照してください。

しかし、さすがに馬鹿騒ぎが過ぎると、罰則つきに改正される可能性があり、同様の条例が他の自治体に拡大する可能性もあります。たぶん賛成する住民も多いでしょう。

 

 

渋谷以外に分散

 

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今年は歌舞伎町に行ってないですが、数年前から、ハロウィンは渋谷を避けて新宿駅周辺や歌舞伎町で仮装して騒ぐ人たちを見るようになりました。

以下の報道で、一昨日の歌舞伎町を取り上げています。

 

 

 

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