ジョニー・ソマリとフィディアス・パナイオトゥ—迷惑系YouTuberを入国させないことは現行法でも可能では?-(松沢呉一)
大阪地検はジョニー・ソマリを起訴
今まで触れてなかったですが、ジョニー・ソマリことイスマエル・ラムジー・カリドを筆頭に、外国人YouTuberの迷惑行為が話題になることが増えています。
迷惑外国人に対して、「法整備すべきだ」と主張している人たちがいます。現行法がどうなっているのか、法改正したら何が起きるのかを検討せずに法改正を主張するのは仁藤夢乃だけにしとけ。
現にイスマエル・ラムジー・カリドは建造物侵入で逮捕され、威力業務妨害で再逮捕されていますから、ジイスマエル・ラムジー・カリドを逮捕するための法律が不足しているわけではありません。
そして、昨日、イスマエル・ラムジー・カリド容疑者が飲食店にて大音量で音楽を流し、店員が注意しても従わなかった件で、大阪地検は威力業務妨害で起訴しました。
一方、最初に逮捕された建造物侵入容疑については起訴猶予。その事実はあるものの、注意されて素直に(でもないけれど)出ているので、罪を問うほどではないという判断かと思われます。
警察が威力業務妨害で再逮捕したのは勾留期間を引き伸ばすためではなく、より立件しやすい威力業務妨害の被害届が提出されるのを待ったためか。
業務妨害は「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」(刑法234条)です。懲役刑もありますから、罰則が軽いわけでもありません。ここに改善すべき点はないでしょう。
✳︎2023年11月2日付「産経新聞」
フィディアス・パナイオトゥが再来日したら逮捕できる
キプロス国籍で、米国在住のフィディアス・パナイオトゥが新幹線の無賃乗車をし、ホテルで無銭飲食した動画を公開して炎上。最初に髪の毛を青く染めているのを見た時に、「あ、すいちゃんだ」と思いました。嘘です。
彼はYouTuberとして知名度があったため、日本で炎上したことをBBCやIndipendentなど英メディアが取り上げただけでなく、キプロス、ギリシャのメディアも報じていますから、母国に帰っても白眼視されそうです。
しかし、法に反することへの罪悪視が日本ほど強い文化圏はそう多くはないので、キプロスでは笑い話で済まされるかもしれない。
ちなみに私は、無賃乗車をしたフィディアスが病気のふりをして言い逃れようとしたことがもっとも腹立たしく思いました。嘘つきは嫌い。数行前の私も嫌いです。
すでに国外に出ていますが、無賃乗車は鉄道営業法違反です。懲役刑はなし。無銭飲食は詐欺罪になるようです。懲役10年以下(刑法246条)。詐欺罪の時効は10年ですが、国外に出ている間は時効期間にカウントされないため(刑事訴訟法第255条)、この先、再来日することがあれば逮捕可能。
ここにおいても、とくに法の不備はないでしょう。
✳︎2023年10月25日付「NEWS BOMB」 キプロスのメディア。内容はBBCの報道とほとんど同じ。「YouTuberが日本とキプロスを怒らせた」との見出しになっているギリシャのメディアがあるので、キプロスでも批判が出ていそうです。
出入国管理法の規定
では、「法を整備しろ」と言っている人たちはどこに問題があると言っているのでしょうか。何も考えていない人もいるでしょうが、「入国させるな」と言っている人たちがいますので、今現在、どういう条件で日本に入国拒否させることができるのか確認してみましょう。
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