松沢呉一のビバノン・ライフ

17歳の女子高生を客として入れるホストクラブの実際—ホストクラブ規制を求める人々の薄っぺらさ[後編]-(松沢呉一)

売掛禁止に意味がないと主張する元「ホス狂い」の意見を聞くべし—ホストクラブ規制を求める人々の薄っぺらさ[中編]」の続きです。

 

 

世間的な見方と現実のズレ

 

vivanon_sentence

金美館通りの藤村さん」が次の動画を出していました。これについては、また取り上げるかもしれませんが、今回は前回取り上げた「売掛を禁止したらホストクラブはどうなる?」の続きです。

私がもっとも重要だと思ったのは以下。

 

1ヶ月で1千万使った、みたいな女の子がいるとするじゃないですか。あれって実際はその1千万は担当に立て替えてもらって、それを毎月50万ずつ2年近くかけて返済するみたいな場合もあるわけです。これ、世間的な見方をすれば、そんなに借金を負わされた女の子がすごくかわいそうって見えると思うんですが、実際は女の子の要求でやってる場合も少なくないです。

なんでそんなことをするかって言うと、そうすればその返済期間の2年近くその間は少なくともそのホストから縁を切られることがないからです。どんなにわがままを言おうが、その担当がホストをやめようが、お金の貸し借りっていう関係がある限り関係が途切れる心配がないですよね。

ホストなんて急にお店を辞めてそのまま音信不通になるなんていうのは夜職の女の子とお客さんの関係と一緒です。お金だけでいいから好き人をつないでおきたいっていう気持ちもあるんでしょうね。まあ、そんな話をすると切ない女心みたいにも聞こえますが、所詮はホス狂い、ぶっ飛んだ子が多いです。

そんな気持ちで始めた返済計画もその担当に愛想をつかしたり、途中で他に好きな男性ができたりすれば途端に豹変して、“あいつに無理やり借金させられた”と払いたくないあまりに被害者ぶってごねる子なんかもいたりします。

 

藤村さんは、世間的な見方と現実のズレをよくわかっています。現実を見ようとせず、「かわいそう」「切ない女心」を根拠として、「規制しろ」と噴き上がっている人たちがいるだろうことは容易に想像できます。

しかし、売掛で困窮している客の実態は、ホス狂いの「ぶっ飛んだ子」です。「ぶっ飛んだ」という表現は「常識がない」「病んでいる」「話が通じない」「依存性が強い」「見栄っ張り」「頭のネジがゆるんでる」などの言葉で言い換えてもいいかとも思います。私の印象でもそうです。いくら「もうホストクラブに行くな」と言っても無駄であり、自分で好き好んで通っている人に対して、「かわいそう」なんて思えません。

 

 

17歳の女子高生を客として入れていたホストクラブ

 

vivanon_sentence同情されていいのは18歳未満。社会的に、責任能力がないと認められていて、風営法でも18歳未満は雇ってはいけないし、客として受け入れてはなりません。

最近も17歳の女子高生を客として入店させていた歌舞伎町のホストクラブの代表が逮捕されています。l

 

 

これに対しては藤村さんはXでこう言ってます。

 

 

踏み倒されるだけでなく、風営法届け出の店は、このように警察が入って営業停止になります。では、なぜ?

この答えはそんなに難しくないと思います。

 

 

next_vivanon

(残り 1471文字/全文: 2905文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ