キャプテンは吉井にどのように気を配ってきたのか?そしてHCは…<コラム>
写真提供:アルバルク東京
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1月6日の川崎ブレイブサンダース戦のあと、デイニアス・アドマイティスHCはこう話していた。
「今日に関しては、ゲームプランの中で、吉井選手を(メインの)ローテーションに入れる組み方をしました。また、ファジーカス選手の怪我以降は相手のラインナップが小さくなっていきましたが、その中でも、吉井選手はディフェンス面でしっかり対応することできたと思います。彼の今日のパフォーマンスは良かった。
(最近の試合でメインの)ローテーションに入ってきているのはもちろんですけど、今後の試合でも、毎試合、毎試合、彼の実力やレベルがアップしていくと思いますし、彼の活躍をもっと、もっと期待しています」
この試合では3Q最終盤から4Qにかけてアルバルクが15連続得点で、川崎を突き放して勝負は決した。そのなかで3Qの残り25.2秒、同点の場面で吉井が見せたプレーは光っていた。相手の得点源である、ロスコ・アレンをブロックしたシーンだ。また15連続得点のなかには吉井の3Pも含まれていた。
アドマイティスHCが称賛するのも当然だと思えるほどの活躍だった。
そんな吉井だが、開幕当初は一般的に「ガベージタイム」と呼ばれる、勝敗の行方が決まっていた時間帯での出場が大半だった。
それでも、12月に入ったころから吉井の出場時間が伸びてきただけではなく、試合の早い段階で起用される機会が増えてきた。
ご存じの通り、開幕前の吉井は、その大半の時間を日本代表の活動に費やしていた。アルバルクがチーム練習を積み重ねている時期に、吉井はチームに帯同できなかったわけだ。特に今シーズンのアルバルクには新加入選手も多いため、この時期にチームとともに活動できなかったのは大きなハンデになった。コンビネーションの面でも、W杯を戦った疲労を考慮されるという意味でも、開幕からしばらくの吉井の出番がないのは当然だったのかもしれない。
もっとも、吉井本人は「(チーム合流が)遅れたから出場時間が(シーズンの)最初の方はなくて、今は出てきたという肌感ではない」という。
むしろ、「ずっと試合に出続けられるわけでは無いですし、ミスすれば交代してしまいますし。そういう状況の中で、1つのパフォーマンスで、チームをどれだか助けられるのかというタフな状況なので。この環境自体が、結構、自分自身を鍛えられる状況」というのが吉井の考えだ。
ただ、12月ころから吉井の出場がガベージタイムだけではなく、1Q の早い時間帯からなってきたことをチームメイトはしっかり感じていた。
「僕らは全員、吉井がやれるのはわかっています。吉井が出ることによって、ライアンの負担が減る事も間違いないと思っている」
キャプテンのザック・バランスキーは当時、そのように語っていた。
ただ、吉井が思うように出場機会が得られないとき、キャプテンはある気づかいをしていた。キャプテンはこう解説している。
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