松沢呉一のビバノン・ライフ

オフシャンニコワさんを受け入れる国があるのは当然として—ヨーロッパでも亡命は簡単ではない-(松沢呉一)

 

オフシャンニコワさんは無事国外に脱出

 

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このページの右側にある「月間ランキング」をクリックしてていただけると一目瞭然、ロシア・ウクライナ関係は上位に入ってません。読む人が極少なのです。

すでにいろんなところで指摘されているように、ロシアの侵攻開始から8ヶ月も経ちましたから、日本でのウクライナ戦争についての関心はどんどん薄くなっていて、「ビバノン」のアクセス数にも見事に反映されています。

関心がありつつ、どこもかしこもロシア軍はボロボロなので「ウクライナにもう負けはない」と安心している人もいるでしょう。最初から興味のない人もいるでしょうが、世間一般、強い興味が維持されていたのは2ヶ月から3ヶ月くらいか。

この10月の「ビバノン」のアクセスランキングにおいて、ロシア・ウクライナ関係でもっとも上位は、9位の「オフシャンニコワさんが逮捕された模様—そんなロシアでも性器表現が無罪になった」です。

 

オフシャンニコワさんが逮捕された模様—そんなロシアでも性器表現が無罪になった-(松沢呉一)

 

7月18日公開の古い記事がまだ読まれています。

この回はいろんな内容が詰まっていて、どのポイントでアクセスしてくるのかわからないですが、たぶんオフシャンニコワさんがメインでしょう。チャンネル1での騒動は日本でも報じられたのに、その後のことはあまり報じられておらず、ドイツに移り住んで仕事を得たこと、しかし、ロシアに戻ってまたもプロテストをしたこと、それによって自宅軟禁されたことを知らないまま、今月に入って逃亡して指名手配された報道を見て、「どうなっているんだ?」と検索した人が多いのではなかろうか。

オフシャンニコワさん関係では、10月6日に「指名手配されたオフシャンニコワさんはすでに国外に出ていると見た—イランのプロテストについての追記もあり」を出したきりになってましたが、10月17日付のAFPによると、自宅軟禁から逃れて数時間後には国外に出ていたとのことで、やはり足首に発信器をつけた動画を公開した段階ですでに国外に出ていたか、出る直前にあって、まだ発信器をつけていると思わせる撹乱情報として、あれを投稿した模様です。

なお身の危険があるのか、ヨーロッパのどこにいるのかは公開されてませんが、子どもも一緒なので、もうロシアに戻る必要はなくなりました。しかし、あの人の行動は予測がつかないので、今後も目が離せません。

✳︎2022年10月17日付「AFP BB News

 

 

ロシアに行きさえすれば私だって列車を止めることは可能

 

vivanon_sentence他にも「泥酔してウクライナ陣地に迷い込んで捕虜になったロシア兵—ロシア兵の正体[中]」など、古い記事でそこそこ読まれているものはありますが、最近のものはさっぱりです。

一昨日出した「ロシア人パルチザン組織Stop the Wagonsの戦果を確認する—かつてナチスドイツに向けられた鉄道戦争がロシアで復活」は相当に重要な内容だったと思っていたのですが、さっぱりです。読んでない人は読んでおいてちょ。

具体性がなく、どうにも信用できない国民共和国軍と違って、「stop the wagons」の活動には信憑性が感じられます。「stop the wagons」が報告している鉄道事故数があまりに多く、元々ロシアでは杜撰な設計、杜撰な運用、杜撰な人員で、今までも事故が多発していたんじゃない限り、何者かが人為的に事故を起こしているとしか思えません。そのすべてが「stop the wagons」によるものではないとしても、ロシア国内でもパルチザンが蠢いていると想像するのはそう無理のないことではなかろうか。

 

 

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